スノーボードコラム
涙なしには語れない
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2005年5月
前の月 次の月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最新の絵日記ダイジェスト
2006/12/17 半寒
2006/11/05 晩秋の夕暮れは(11/9)
2006/08/20 今から仙台行きます(8/19)
2006/07/09 新しい人たちへ(7/13)
2006/06/03 俺とおっさん

直接移動: 200612 11 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 5 4 月 

2005/05/29(日) 5/29はこんにゃくの日
とある漫画を読んでいたらちょうど主人公が就活をしていてですね、まあ最近までやっていた身、興味深く拝見していたわけですのよ、奥様。主人公はそれまでずっとキャラを作って優等生答弁で面接を受けてたんだけど全然ダメで、一念発起してありのままの自分で勝負して熱意で内定を得る、とまあこういう展開だった。あらら、オレと真逆だよ。オレなんか最初は素で勝負してたんだけど結果が実に芳しくないので、ハキハキ喋ったり、相手の目を見たり、己を虚飾するために軽めの嘘をはさんだりしたわけです。嘘をつくのはやっぱり心がちょっと痛んだなあ。この話は前にもちょっとしたっけね。

別に物語と自分が違うからって嘘っぱちだとかいうつもりはさらさらないです。小ずるく渡世する様を漫画で見せられたって面白くもなんともないしね。ただなんか自分がガキのころってこういう漫画の主人公がやること、つまり真っ直ぐで誠実で熱くて、みたいなのに100%共感してたし自分も当然そうすべきだ、そんな人間になると思ってた。でも今はそんな自信はない。例えば会社の上司が不正をしてても告発とかすると面倒なことになるから見逃すとか、友達に借金の保証人になってくれと言われて断るとか、いわゆる他人のためや社会正義のために自分の不利益をおして行動はできないと思う。

寮の頃の先輩になんかすごい正義感が強くて熱い人がいました。多分すごくいい人だと思うんですけど、他人にまで誠実さを求めるところがあって、別の無干渉主義の先輩とたまに衝突したりしててオレは結構苦手でした。彼が卒業した後に人づてに彼のホームページがあると聞いて見にいったら、内容がまた熱い熱い。会社説明会に行って企業理念に感銘を受けて絶対この会社に入る!とか言ってみたり、「あなたにとって幸せとは何ですか?」っていう質問を街頭アンケートで道行く人に聞いたり。一生懸命さはマジで伝わってくるんだけどものすごく共感できない。不真面目じゃなさ過ぎる。力が入りすぎ。世の中を信じ過ぎ。まるで少年漫画の主人公のよう。

彼が心酔して入った会社がもし不正だらけだったらどうするんだろうと他人事ながら心配になってしまう。又聞きの話ですけどその先輩、道でなんだか困ってるだかって人に5万円貸して、返ってこなかったことあるらしいです。やっぱり騙されたんでしょうね。現実世界で漫画の主人公を演じるのはなかなかリスクを背負うものみたいですね。

オレはその先輩をすごいと心から思う。でも共感はできないしそうなることもできない。その辺がガキのころと変わってしまったところなんだろうと思う。大人になったからという表現は使いたくはないけど、少なくともそのころよりは多角的にものを見るようになったということだろうか。

まあ結局何を言いたいかというと言いたいことは何もないんだけど。強いて言えば素のオレに熱意やら自信があればそもそも就活でキャラを作る必要はなかった、ってこと。でも素が熱意や自信で構成されてる人間よりはやる気がなくや自信がない人のほうがオレは友達になれそうだ、ってこと。ですのよ奥様。
オタ


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.