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2005/03/01(火)
世界の中での日本人の立場
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2月15日から店のツアーでハワイにいった。着いた日の夕方、あるショッピングモールでの出来事だった。広場でフラダンスショーが催されており、あるダンスチームが踊り終わり、舞台のそでに下がろうとした時、関西弁の10人位のオバ様達が、そのダンサー達の手を引っ張って引き止め、そこで記念撮影を始めたのである。まあそんなビッグなステージでもなかったし、他愛もない事なので、私としては、ぜんぜん不快感とかは感じず、むしろ微笑ましくさえあったのだが、我々の斜め前で見ていた60過ぎの白人夫妻が苦虫を噛み潰したような顔で、お互いの顔を見て、呟いた言葉は「ジャップ」だった。近くで見ていた、うちの御客さん全員がこの言葉を聞いており、楽しい雰囲気をぶち壊しにされた私は、英語が話せないので、日本語で、この夫婦に抗議しようと思ったが、トラブルになると、筋肉の鎧を着たような警備員にその店から、つまみだされるのがオチなので、やめた。 昨年の夏、ある国でサッカーの国際試合のオープニングセレモニーの君が代斉唱の時、ブーイングがおこった事があった。戦後60年、ゼロに近い状態から復興した日本は、贖罪の意味もこめて、国際社会の中で、精一杯、いろいろな事に貢献している。私を含めて多くの日本人はそう思っているに違いない。しかし、国際社会における日本の地位は、いっこうに向上しない。1番の友人だと思っている米国人の、分別盛りの人々さえ、上記のような体たらくである。日本人が思っている、日本の立場と、日本人以外の人々が思っている日本の立場には大きなギャップがあるのかもしれない。 いま、2人の政治家を巻き込んで、NHKと朝日新聞が揉めている。私はどちらが悪くて、どちらがいいと言いきれるような立場でもないし、知識もないが、日本のことを悪く言うことがリベラルであるというふうに勘違いしているジャーナリストが、マスコミの中にたくさんいるんじゃないかと思う。過去の過ちを全部、否定するわけではないが、そのことをいつまでもしつこくとりあげることは、「僕は、小学校の頃、小便をもらしました。」と大人になってからも言い続けるようなもので、世界の中の日本の立場がいっこうに向上しない多くの理由の1つになっているのではないか。
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