ヨネちゃんの海中記
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2004年12月
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2004/12/06(月) ツマジロオコゼ
昨日は、季節はずれの台風接近の為、大しけだった。ファンダイビングはキャンセルになり、Cカード講習の二人と潜る事になり、早朝からビーチエントリーができるポイントを見てまわった。結局、丸木浜のB,G前がほとんど波がなく、そこに決めた。今でこそビーチポイントといえば、秋目の平崎が有名になり、B、G前で潜るダイバーは、ほとんどいなくなったが、沖まででると、ネジリンボウがいたり、たまに回遊魚がでたりするまあまあのポイントである。欠点といえば、標高差30mの坂を100m位、タンクを背負って歩かなければならないことだろうか。この事が女性ダイバーに敬遠されるのだろう。しかし本日の御客さん二人は、屈強な若者なので、14リッタータンクを背負っても全然、平気で、体力のない私が使う10リッタータンクも一緒に運んでくれそうな勢いだった。聞けば、二人とも25歳で、男として一番、体力と気力が充実しているころである。私が海の仕事を始めたのも25歳だった。当時、父がまだ生きていて、「お前の名前は、海にむいていないからやめろ。」といつも言っていた。私の名前は「茂」で、海が荒れる「しける」とひっかけていたのだろう。農業一筋で私を育ててくれた父は、口にこそ出さなかったが、一人っ子の私に跡を継いで欲しかったのだろう。
冬場、北風が強くて、ほかのポイントが使えないときだが、年に1回位、B、G前で潜ることがある。その時、必ず見れる魚がいる。ツマジロオコゼである。ある場所を中心とした半径、約5mの中に必ずいるのである。毎年、同じ個体ということは考えにくいので、その付近がツマジロオコゼが生きていくのに適しているのだろう。海がしけて、ここに潜り、この魚と会うと、10年前に逝った父を思い出すのである。
昨今、日本経済の崩壊が囁かれているが、「国敗れて山河あり」の漢詩の如く、日本がすごく貧しくなっても、日本という国がなくなることはないので、その時は,父がずっとしていたような、畑を耕し、山に薪をとりにいく自給自足の生活になるかなあと思っている。国が貧しくなったら農業をするというのは、現在、農業をされている人に大変失礼な事だが、いまの日本の農家をとりまく環境は大変、厳しいものがあるのである。


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