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2004/05/31(月)
岐路に立つ君へC aiko
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【習得能力と適応能力について 後半】 ポテンシャルという点からすると、習得能力と同じように問題になるのに、「適応能力」がある 例えば、会社に対して自分は営業向きであるとか、開発向きだとか言って売り込むだろう 会社側もまた、「何がやりたいか」とか、「何に向いていると思うか」などと聞くわけだ しかし、その場合に会社側に感心があるのは、どの程度“つぶし”がきくか、ということなんだ 「“つぶし”がきく」っていうのは、様々な業務に適応できるか、ということだね つまり、営業とか、経理とか、庶務とか、会社の業務の大半に適応する能力があるかどうかということ
それと任地や職場の問題もある 外国、それも先進国なかりではなく、けして安全とは云い難いような地域にも派遣することができるか、あるいは合併会社や官庁へ出向させて巧くやっていけるかということ たしかに、終身雇用といった、いわゆる日本型の雇用体型は変わりつつあって、よく就職雑誌が言うように、企業がジェネラリストよりもスペシャリストを求めるようになった、ということも事実であろう
けれども、新卒ではまだまだ「総合性」が優先されると考えた方がいい というのも、22歳かそこらで身につけた知識とか経験とかいったものから導かれる「専門性」などどいうものは、あくまで萌芽にすぎないのであって、企業はそんな幻には投資しはしないからだ 彼らは、あくまで、今ある力に対して投資するのであって、その中で当てになるのは、新卒の場合、具体的な能力ではなくて、あくまで「習得能力」や「適応能力」にすぎないんだ
要するに、人事部っていうのは「素材」として新卒を仕入れるわけだね 素材だから、どんなふうにでも加工できる 加工してもパフォーマンスが高いものを仕入れなければならない となると、一部の特性が優れていても加工しにくいものはいい素材とは言えないわけだ
特色のある人材、個性のある人材と人事担当者が言ったとしても、それはせいぜい加工しやすい素材に多少特徴があったほうがいいということであって、従来ほど無色透明の純粋素材ばかりを求めているわけではない、こういう時代だから少し色がついていたほうがいい、という程度にすぎないんだ だから、人事担当者が君の海外での冒険譚を面白く聞いたり、質問したとしても勘違いしちゃいけない 彼らは、決して君の個性とか人間性に興味を持っているわけではないし、経験に何らかの意味を見出しているわけではない ただ、その経験の底にある君の素材としての資質を見ているだけなのだ だから、逆に言えばそういった類の話をするときには、あくまでも、素材としての自分をアピールするために、つまり自分がいかに適応能力に優れ、忍耐力と社交能力が高く、習得能力がずば抜けているか、ということを明かす話としてしなくてはいけない
無論、普通に話しても、相手にそういう能力を読み取ってもらえる人もいる そういう人は巧まずして、面接担当者にポテンシャルを評価されたのだろうが、君が巧くいっていないということはやはりそのあたりの演出がまずい、もっと意識的にそういう部分をアピールしなければならない、ということを意味していないだろうか
【ゆたか】 これを読んで現段階で思うことは色々と、それこそ山のようにあるのですが。 わしも内定がとれた暁には、これぐらいのエラそぶったコトを少しは書いてやるもんね。へへーんだ。 ごめんなさい嘘です、ありがとうございます。 対自分に書かれている文章って、コメントとか書きにくいの…。
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