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2005/11/14(月)
ゲーテの言葉からDEJIVUの泣き虫二人組へ☆
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・あるコラムにゲーテの言葉が載っていた。
この言葉をDEJIVUの泣き虫二人組へ贈りたい。
そのコラムに載っていたゲーテの言葉とは「ただ憧れを知る者だけが、私の悩みをわかってくれる」というものだ。
私はこの言葉を読んだとき、ハッとして十二分過ぎるほど頷いてしまった。
「憧れ」とは、自分の「理想」。
現在、自分の中にある「理想」。
これを追求する喜び、苦しみ、絶望感…、自分自身とトコトン対峙する悩みを知っている者。
「憧れ」を追うことは、「悩むこと」なくしてはできないということ。
現在、多くのものは満ち溢れ、望めば簡単に手に入る。けれど、強く望めば望むほど手に入らないものにも満ち溢れている。
何も望まなければ、悩み、苦しむことも無い。
しかし、自分の「理想」を本当に求めた時、そこには、「理想」と自分自身のギャップの絶望感、不安、焦りなど様々な悩みが生じる。
それでも、求めて苦しみ、時に喜ぶことが、精一杯、汗をかくことが生きるということなのだと思う。
「理想」に向かって生きる者だけが、生きることの迷い、苦しみを理解できる。
逆に言えば、迷い、苦しみを理解できる者だけが、「憧れ」「理想」の本当の意味を知っている。
今回、DEJIVUのメンバーの中で、展示する写真を用意することができず、展示を諦めてしまおうとする二人の一年生のメンバーがいた。
「自分の作品が気に入らない」
「自分は何が表現したいのかわからない」
この二人のメンバーはとても仲良しで、写真を撮っては見せ合い、とても活動に意欲的な子たちだ。
しかし、ある展示事前作品講評会の時、他のメンバーの作品への想い、責任感や、クオリティの高さを感じて、自分達の作品に納得できなくなった。
そして、展示をあきらめてしまおうというところにまで追い詰められた。この時、DEJIVUの部長(Mさん)が、泣いている二人に言った。
「ここであきらめたら、写真だけじゃない、この先にある全ての困難から逃げてしまうことになるよ!それでもいいの!!?」と
結果、二人はとてもいい作品を制作し、展示していた。
その作品から、悩み、苦しんだ末、たどり着いた「今の自分」が表現されていた。
私はその作品を見てとても感動して嬉しくなった。
私は、表現とは自分と常に向き合い対峙することだと思っている。
それは前述したような「理想」と対峙することに他ならない。
それはもう苦しい。
何度も逃げ出したくもなる。
けれど、表面的に生きていくことができなくなってしまい、「憧れ」「理想」を持ってしまったのなら、それを死ぬまで持って、対峙し続け、生きるしかない。
このコラムは、ゲーテの次のような言葉で結ばれている。
Es irrt der Mensch, solang'er strebt. 「人は、努力するかぎり、迷うものである」
大いに迷って生きて行けってことだ!(笑)
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