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2005/10/08(土) 理想の環境とは?―実習を終えて
・実習を終えて、少し思ったことを書きたいと思う。

私が実習期間の間、扱っていた題材は「私の理想の街をつくろう」というもの。

フンデルトバッサーという人の考えた、理想の環境は「自然と共生している環境」だ。彼の建築物であるフンデルトバッサーハウスは「地面は自然の所有物である」という考えから、建物で隠された土地の緑を、屋根やテラスで再現した。

生徒は、そうしたフンデルトバッサーハウスを鑑賞をした後、自分自身の理想の街を考え、アイデアを練る。

研究授業をやるにあたり、題材設定の理由を次のように設定した。

「―私たちの住んでいる環境はどのようなものであろうか。普段はあまり気にも留めない、自分の住んでいる街。しかし、少し注意深く街を見渡すと、駅、公園、ショッピングセンター、商店街、コンビニ、学校、図書館、役所、マンションなど、沢山の建物があることに気が付く。さらに、川、土手、田んぼ、畑、など地域特有の風景も見ることができる。今回、自分の理想の街をつくるに当たり、自分自身の街を改めて見つめることで、「心地よい環境」とは何かを考え、現在の自分自身の環境を捉えなおす力を育てたい。「心地よい環境」の理想の街とは、自分だけが好き勝手できる街ではなく、他者、自然環境等を充分に考慮した街である。本題材では、自分本位の考えではなく、他者、自然を考える広い視点を持ち、自分自身の理想の街を制作することに大きな意義がある。その視点は、今日、求められている国際理解の視点や、他人を尊ぶ視点へと発展し、さらには、よりよい環境を自らつくりあげてゆく力にもなる。」

 
 理想の環境とは、お互いを尊重しあえる環境であることを、この題材を通して、気づいて欲しいと考えた。

それには、自分自身の身の回りを再確認することで、どうしたらもっと今の環境よりも良くなるのかを考えさせる必要があると考えた。

なぜなら、自分本位の理想の環境、現実を考えない理想の環境(小学生ならいいのかもしれない)は、ただの夢物語であろう。


けれど、自分自身の身の回りの再確認は簡単にできるものではない。

そこで私は、様々な場所(新宿、柴又、五箇山、京都、大阪、高知、横浜etc...)の写真と、身の回りの写真を印刷して黒板に掲示した。

写真提示の意味は次の通りである。

「普段見ている風景でも、写真にすると様々なことに気が付く。写真をみて、改めて自分の街を捉えなおす視点を持たせ、さらに様々な特色のある風景も提示し、自分の理想の街のイメージを膨らませるよう支援する。」

すると生徒達は、写真に興味を持ち、「こういう風にみると地元も緑が多いし、すてたもんじゃないねぇ」とか「あんまり人が多くてごみごみしている場所は好きじゃないから、地元で充分だ」といった声が飛び交った。

自分の街を、意識して他の街と比較することはなかなかないだろう。(生徒たちが写真を撮って比較することができれば最高。)

こうした比較をして、自分自身の街を捉えなおすことから、理想の街を考えること(言い換えれば、より良い環境を模索すること)が本当の意味ではじまるのではないかと思う。

これからを担う生徒達。

今より、よりよい環境を模索し、創造していって欲しいと思います。

もちろん私達も。


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