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2004/12/12(日) ピカソ展
東京現代美術館のピカソ展に行く。今日までだから、ギリギリだった。「躰とエロス」というテーマで、160点もの作品が展示されている。俺はある程度の数のフツウな作品があるのを期待したのだが(知ってると思うが、ピカソはまともに描くとめちゃめちゃ上手いのである!)、イっちゃってる作品ばっかり(笑) 

ピカソのイっちゃってる系でまずイメージするのは、福笑いのような、目だの口だのの位置をずらしたり、口や鼻など一部がすげぇでかかったり強調されてたり、といったスタイルだ。俺も小学校の美術の課題が「童話の世界をピカソスタイルで描く」だった。俺はガリバーを取り上げたがな。俺は単純におもしろおかしく描こうとして、ピカソスタイルを真似たが、そのときに思ったのは、ピカソスタイルで描くと感情のうねりが表現しやすい、ということ。笑顔なら笑ってる口元を強調したり、悲しかったら涙をやたらでかく描いたりと、表現したいことをのびのび描くことによって、その絵に感情のうねりが出る。
が、今回展示されてるものの多くは感情が伴ってないもののように思える。普通に肖像画だ。確かに上手い。まるで一筆書きで人を描いて、その各空間に一色ずつカラーリングしてるような。ルノアールのような繊細なタッチではないが、カラーのセンスは抜群だと思う。強い色を10色20色使ってても全然うるさくないし、見ていて気持ちがいい。…が、なんでこのスタイルなんだ?
ピカソはマリー・テレーズという17歳の少女に出会い、10年に渡って交際するうちに彼女の持つ顔、躰の美しさに狂い、それ以来描く肖像のパーツパーツが全てゆがみ始めたという。モデルはそうではなくとも、描くピカソ自身の感情はうごめいていた、そういうことなら説明はつく。しかし、俺にはどうもしっくりこない。やっぱあのスタイルは「ゲルニカ」のような感情が流れうごめいているようなシーンにこそ合うものだと思うし、なによりあのスタイルで描く女は美しくない。歪んでるだけならともかく、人として形を判別できないものもある、こんな絵に果たしてモデルは必要なのだろうか?想像でも描けるのではないか?

と、美術もろくに勉強してない俺がうんちく言ってもしょうがないが、そう感じた。展示そのものは相当楽しめた。↑のようなスタイルのみならず、デッサンや、彫刻、そしてやたら立体的なタッチの絵まであった。立体的なタッチの作品は更に人物の原型を留めてなく、まるで「ここにある野菜で人を表してください」っていう命題に答えてみた、といった風だった。タイトル見てやっと「あぁ、なるほど」と思えるか思えないかのわかりにくさ。

と、2時間ほど芸術鑑賞してお腹いっぱい。評論するつもりで絵を見てもまったくおもろくない、やっぱ普通に見てるのが一番だね。


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