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2005/02/24(木)
地理を知らない子供たち
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今日の朝日の夕刊に興味深い記事がありました。論説委員室からの「窓」というコラムで、今の日本の子供たちがいかに地理を知らないかということを取り上げています。2,3日前に出た、大学生と高校生のほぼ半数がイラクの場所を知らなかったという記事を冒頭に持って来て。確かあの中では4人に1人は北朝鮮の場所も知らない、とも言っていました。これだけ連日北朝鮮問題やイラク問題が喧伝されているというのに…。 記者は最近、「百ます計算」で知られる陰山英男校長から今の小学生は日本の都道府県の名前や場所を教えられていない、教科書にも出ていないと聞いて仰天した、とも。そうか…、学齢期の子供を持っていない人はそんなことも知らないのか、と逆に私はびっくり。 我家の長男が小学校の5,6年のとき、持ち上がりの担任の先生は2年間社会の時間に環境問題ばかりをやっていました。私は不思議に思って聞いたのです。都道府県の名前や県庁所在地なんかは教えてくださらないのですか、と。すると先生は、今の時代そんなことは重要じゃないのです、それにそんな余裕もないのです、と。そんなこと言ったって…それって日本人としての基本的な常識じゃないですか、と言いたかったのですが黙っていました。その先生1人の問題とも思えませんでしたし。次男の時にはもう、教科書を覗く気にもなれませんでした。 記事はこうも続いています。中学校の地理は、アメリカは取り上げるが、ヨーロッパは何処か1国を学んで終わり(大抵はドイツかフランスかどっちかだと)。アジアは中国かマレーシアをやって終わり。高校の地理は選択制だから、子供たちは日本の地理も世界の国々のことも知らないで大人になってゆく。戦争や地震があってもその場所が浮かばない。そんな子供が大勢いるのは、やっぱり悲しい、と。 確かに公立の小中学校の現状はこうです。だからこそ、私立の学校や塾がこんなにも繁盛しているのです。高い税金を払っているのに、公立の学校で満足な教育も受けられないというのはどう考えてもおかしなことではないでしょうか。しかも「ゆとり教育」が最近また見直されたり、と方針はくるくる変わるばかり。当の子供たちは本当にいい迷惑です。
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