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2005/01/10(月)
PK戦を鹿実が制す。
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決勝 市立船橋0-0(0延長0)(2PK4)鹿児島実業
両校ともクロスバーを叩く惜しいシュートがあり、ゴール前での攻防が(素人目には)非常に面白い試合だった。しかし戦前の予想通り、守備>攻撃の図式は動かずスコアレスドロー、史上初の優勝決定PK戦に突入した。PK戦慣れしていたはずの市船だが、最後になってPK戦に弱いというジンクスに押しつぶされてしまった。鹿実は初の単独優勝、おめでとう。今回は決勝(最終回)なので両チームの選手について寸評する。
<市立船橋>
DF:5渡辺はベガルタ仙台への入団が決まっている、高校屈指のディフェンダー。空中戦、対人、カバーリングすべてに強く上手い。伝統的に4枚と3枚を使い分けてきた市船にあっては、CBとSWを高いレベルで実践してきた。仙台入団後は4バックのCB起用が考えられるが、目指すとすれば横浜の那須だろうか?仙台の薄いDF層では初年度からレギュラーを確保するつもりで頑張って貰いたい。時期的には難しいだろうが、6月のワールドユースも目標に!増嶋がレギュラーなら、その相手役として(01年ワールドユース時の羽田、中澤の市船コンビ)機能するかも知れない。
MF:7薬袋はリスタートキッカーを務める左サイドのスペシャリスト。SBとWBをこなすが、体格的に守備は緩い印象を受ける。しかしスピードに乗ってのドリブルや、精度の高いアーリークロスは長身FWのいるチームにあって効果的だ。WBとして成功することを期待する。
<鹿児島実業>
DF:5岩下は清水への入団が決まっている。入団後は清水商の平岡(U-18代表)などとポジションを争うことになるが、森岡、斎藤、高木などCBが揃っている中にあっては、更なる成長が望まれる。彼も渡辺(市船)同様に対人、カバーリングともに素晴らしいものを持っており、プロになってチームにライバルの少ない渡辺よりも大きく成長するかもしれない(出場機会に恵まれず他チームにレンタルされる可能性もあるが、、)。彼には最終ラインからゲームを作る能力が備わっている、スルーパスを出せるDFはなかなかいない。まずは森岡に追いつき、追い越せ!だ。
DF:3重富はストッパータイプの選手、マンマークに付かせたら相手エースに仕事をさせない。フィジカルもなかなかに強い方だが、すぐにJレベルで通用するか?と言えば答えは「NO」だろう。大学or社会人と、回り道をしていいから22.3歳で台頭してくればという選手かな?
MF:11渡辺は攻撃的な右サイド。この試合でもサイドでボールを受けDFをかわしてシュートという場面があった。惜しくもバーに嫌われたが、さすがに11番を付けているだけあってシュートはFWばりだ。また、前にスペースがあれば精度の高いクロスを供出する、初めて川口(磐田、当時は順天堂大)を観たときの印象にちょっと似ている。
FW:10山下は大会得点王(4点)を福士、糠谷と分け合った点取り屋。トラップしてから反転しシュート!という一連の動作が速いし上手い。この試合では渡辺ら市船DF陣に仕事をさせてもらえなかったが、ハットトリックを決めた試合もあり、爆発力を持っている。波があるプレーヤーだが、今後の努力次第で成功も見えてくるだろう。
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