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2012/01/04(水)
振動の問題ーオーディオ・アミーゴVol.9から
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――それは、どういったことでしょう。
振動の問題についてです。オーディオ機器というのは、振動がつきものです。トランジスタ、抵抗、コンデンサーすべてが振動に支配され、それが音にも悪影響を与えています。 昔は、回転機構を持つレコードプレーヤーなどに、よくゴムや鉛を使って、振動対策を講じるような話がありましたが、ゴムだと、ぶよぶよした音になったり、また鉛だとトローッとした音になるということで、次第にそういったことは、なされなくなりました。でも相変わらず、振動の問題は残っているわけです。 これについては、最近開発され評価の高い、M2052という制振合金から造られた、ネジやワッシャーを振動の受けやすい箇所に使って、振動から逃れるやり方で解決しています。 この方法が有効なのは、回転機構をもつ振動の多いCDプレーヤーやトランスポートに対してだけではなく、アンプに対してもとても効果があります。 私は、技術的な立場で、長年オーディオに携わってきましたが、ようやく良いところが少しづつ見えてきました。 オーディオは結論がない。だから、いろんなことをやってみることが大切です。つまり、オーディオは、後から手をかけないと、よくならない世界です。機器のセッティングや部屋の環境を整えたりすることも必要です。いま、機器のチューンナップというか、改善をよく頼まれるんですが、コスト制限の上で作られている既成の製品は、購入した後から手を加えないと、望んでいたよい音にならないことがよくあります。
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