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2005/09/27(火)
本・『インド夜想曲』アントニオ・タブッキ/須賀敦子訳白水社
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インドの深層にふれるミステリアスな内面の旅行記。失踪した友人を捜してインド各地を旅する主人公。彼の前に現れる幻想と瞑想の世界。イタリア文学の鬼才が描く十二の夜の物語。
関くんに勧められて購入した本です。ふと読み直したくなって読みました。前回読んだのは今から七年前のこと。一度しか読んでいなかったのですが、意外と内容を覚えてました。
七年前の読書日記を調べてみると、「良かったけれど、何が良かったのかうまく説明できない」と書いてありました。たぶん、「雰囲気は気に入ったけど、内容理解はできなかった」ということでしょう。
読み直した今回も、決して内容理解ができたとは思いません。ただ、以前は「失踪した友人を捜す」という、ミステリちっくな視点で読んでいたので、そんな感想を持ってしまったのだと思います。
本書は、西洋人にとって(日本人にとっても)あまりに幻想的な(良い意味でも悪い意味でも)インドの現実≠旅した主人公の、断片的な記録集としてとらえると、たぶん、もっと素直にその魅力が把握できるような気がします。
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