ロバの耳
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2005/09/20(火) 映画・「チャーリーとチョコレート工場」監督/ティムバートン
 [監]ティム・バートン
[原]ロアルド・ダール
[音]ダニー・エルフマン
[出]ジョニー・デップ フレディ・ハイモア
[声]藤原啓治 池田恭祐 小幡真裕 [上映時間] 115分

 吹き替え版でしたが、行ってきました。友人のSなどは吹き替え版はオリジナルにあらずと大変に嫌っておりますが、確かにそうかもしれませんが、私はそれほど抵抗はありません。字幕を追わないぶん映像に集中できるとポジティブに考えております。

 いつも行っている近所の映画館では上映していないので、少し離れたMOVIX仙台という郊外型シネマコンプレックスに行ってきました。初めての利用でしたが、さすが仙台にあるだけあって混んでました。平日だというのに、チケット買うのにも行列が出来ているほど。そもそも隣接するショッピングモールがいっつも混んでいるのであまり利用したくなかったのです。駐車場に車を入れるだけで長い事またされるのですから。

 しかし、設備は近代的でなかなか格好良かったです。チケット購入はインターネットでもできるらしいですし、全席が指定です。スクリーンは大きいし、座席は段差が大きいので前に人がいてもまったく気になりません。

 それにつけても火曜日の午前中だというのにほぼ満席。子供たちも随分来ていました。学校、休みなのか?

 館内はそういう演出なのか、ホットケーキのような甘い香りが漂っていました。観客たちがやたらポップコーンやらなんやらを持ち込んでいたので、そのせいかもしれません。たまたまなら映画の雰囲気とあっていて良かったです。他の映画だったらちょっと閉口したかも。そういや売店にも長蛇の列ができていて、観客たちはこぞって食べ物を購入していました。そんな所も近所のシネコンの雰囲気とは大違いですね。
(私は当然、近所のシネコンの方が好きです。近いし、客はいないし、駐車場はすぐに入れるし、駐車料金はとられないし)

 本編は面白かったです。工場に入るまではずっとわくわくしていました。入ったとたんに火を噴いてグロテスクに溶ける人形たちの出迎え。あのウィリー・ウォンカの演出にはやられました。それから次々に始末されていく子供たち。メルヘン版「そして誰もいなくなった」ですよ。実にブラックです。

 良かったのは、子供たちが始末されるたびに歌って踊ってくれるウンバ・ルンバたち。次はどんな演出かなぁと、子供たちが始末されるのが楽しみでした。中でも一番気に入ったのは、我が儘お嬢さんのベルーカの始末シーン。まず、胡桃割りとして仕事しているリスたちがもの凄く可愛い。その可愛さに劇場内でも歓声があがっていました。そして始末後にウンバ・ルンバたちが歌ったソフト・ロック調の歌。思わずサウンド・トラックが欲しくなりました。

 実は原作を読んだことがないのですが、これを機会に読んでみようかと思ったりしています。

 ただ、うちの本棚にはロアルド・ダールの本が一冊だけあるんです。それは『あなたに似た人』田村隆一訳、ハヤカワミステリ文庫。なるほど、それでは内容がちょっとブラックなわけだと納得しました。

 改めて訳者のあとがきを読んでみると、ありました本作の紹介。ただし、『チョコレート工場の秘密』となっていますが。解説によれば女優パトリシア・ニールとの間にできた四人の子供たちを寝かしつけるために即興につくった読み聞かせ童話とのこと。他にも『おばけ桃の冒険』『ガラスの大きなエレベーター』(本映画にも出てくるな……)『父さん狐 バンザイ』。これらはみな、田村さんが訳しているそうです。(他にも月刊《プレイボーイ》紙上でも訳した大人のメルヘンもあるとか)

 『ハリポタ』もそうですが、たくさんの人に読まれる童話がまず自分の子供に向けて作られたという成立過程を辿るのは興味深いことですね。


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