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2005/06/06(月)
落語・「道灌」三代目三遊亭金馬
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ここのところ落語のことばかり書いて恐縮です。
「道灌」は前座話とされているそうですが、志ん生や先代の金馬は好んでかけたそうです。志ん生の音源はCDで持っています。金馬との違いは、前半をさらっとやっているところです。金馬は徳川四天王の話やなにやら、掛け軸の絵を見ながら歴史上の人物の話をし、そこから道灌にもっていくくだりがかなり長いのです。
有名な「太田道灌蓑を借るの図」。村雨に会い、雨具を借りようとした太田道灌と、それに山吹の花をさしだすという謎かけをしたしづの女の話をご隠居から聞いた八っつあんは、それを誰かに話したくて仕方がありません。提灯を借りたいと入ってきた熊さんに、頼むから傘を貸してくれと言ってくれ、そうすれば提灯を貸すからと頼みます。
今日の話を聞いていてつくづく思ったのは、名人というか、ある程度の年齢に達していらっしゃる噺家さんがいいのは、ご隠居とか大家の話しぶりが良いことです。いわゆるぼけ役の八っつぁんにツッコミを入れる立場なわけですから、そのツッコミぶりが上手でないとぼけも生きてこないわけです。大家さんや隠居、または大店の旦那という役は、ある程度の年長者のゆとりのある威厳というか、そういう雰囲気を上手く演じないと、どうにもわざとらしく感じられてしまいます。 若手だとそれがどうも上手くできていない気がします。
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