ロバの耳
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2005/05/10(火) 落語・『寝床・掛け取り・一眼国』他 五代目春風亭柳朝
 春風亭柳朝は少し前に友人の脊から「大工調べ・天災」の音源を頂いて、その「天災」の方にいたくはまってしまいまして、機会があったらCDを買おうと思っていました。今回の上京で落語のCDが充実している新宿の紀伊国屋で二枚ほど買ったのです。
 一枚は『寝床・掛け取り・一眼国』、もう一枚は『宿屋の仇討・船徳・浮世床』。

 友人の脊の話によると、柳朝はかつて談志・円楽・志ん朝とともに四天王の一人に数えられていた方なのだそうです。江戸弁の歯切れの良い語り口と啖呵の迫力に人気があって、「大工調べ」などは絶品と言われていたそうなのですが、くだんの音源が脊にはかなり期待外れで、特に強い印象は持っていないとのこと。
 私も「大工調べ」はそんなでもなかったのですが、とにかく「天災」が面白かったのですね。やはり惹かれるのはその啖呵の切り方。ピシピシと歯切れ良く語っていく中で、突然声を張り上げたりするのがなんともカッコイイというか気持ち良いのです。

 今回の音源で気に入ったのは「宿屋の仇討」「浮世床」です。何度も聴いていくうちに評価は変わるかもしれませんが。「浮世床」なんて個人的には嫌いな話なんですけれど。退屈というイメージがあって。でも、柳朝だとダレないんですね。

 ところで新宿の紀伊国屋には「可楽全集」も置いてあったのですが、それには「生産中止のため本品限り」の札が。
 この全集、とってもとっても欲しいんですけどねぇ……。

2005/05/09(月) 食べ物・ねぎま 魚河岸料理「よし梅」
 「ねぎまの殿様」でとても気になっていた料理、「ねぎま」を食べてみました。

 食べにいったお店は東京は人形町にある魚河岸料理「よし梅」。地下鉄日本橋駅を降りて裏路地に入ったところにある店で、駅からは近いのですが少し見つけにくいところでした。私達の前を歩く男性三人組も「よし梅ってどこだ?」などと言いながら捜し歩いていましたから。

 かつては庶民の食べ物だったはずの「ねぎま」ですが、今や割烹料理屋で出される高級料理になってしまいました。出し汁に白菜、葱、エノキ、豆腐、春菊などを入れてぐつぐつと煮て、最後にマグロのトロを入れ、外側が白くなった辺りでもうOKです。あんまり煮すぎるとパサパサになってしまいます。

 味はおいしくて良かったのですが、なぜか私達に対して対応が遅く、鍋だけでてきて具材が出てくるまでやたらと時間がかかりました。そんなに店内が混んでいる様子も無かったのですが。また頼んだ熱燗が頼みなおしてようやく出てくるとか。ないがしろにされているようで凄く気分は悪かったです。

2005/05/08(日) 浅草演芸ホールG・W特別公演 夜の部
 浅草の演芸ホールに寄席を見に行きました。
 お目当てはもちろん、とりをつとめる柳家小三治。

 前座・柳家小たま 「二人旅」
 柳家初花 「金明竹」下・面白くはなかったですが、関西弁でまくし立てるところは美味かったと思います。
 柳家一琴 「義眼」
 マジック・アサダ二世
 三遊亭金翔 「堀之内」
 柳家福治 「手紙無筆」
 古今亭志ん駒 「漫談」
 紙切り・林家正楽・「母の日」という題で切ってもらってしまいました。念願の切り絵ゲット。これは額に入れて母の日の贈り物にする予定です。(下部の画像)
 三遊亭圓窓 「十徳」
 春風亭正朝 「初音の鼓」・楽しみにしていた権太朗が休みでその代役。正朝がどうというより、とにかくがっかり。
 漫才・大空遊平 かほり 
 柳亭市馬 「花筏」
 柳家三三 「短命」・小三治を追いかけていますと見る機会の多くなる噺家さんです。次第に良くなってきました。
 ギター漫談ぺぺ桜井
 柳家〆治 「看板のピン」
 三遊亭金馬 「表彰式」・以前はあまり面白くない方と思っていたのですが、「ねぎまの殿様」を聴いてからちょっと見直して、今回も割りと面白かったです。にこにこされているお顔を見ているとこちらの気分も楽しくなります。
 漫才・昭和のいる こいる
 三遊亭歌之介 「勘定板」
 曲芸 和楽
 柳家小三治 「湯屋番」・小三治の湯屋番を聴いたのは初めてです。時間が押していてもかまわずマイペースできっちりやっていました。後半、番台に上ってからは少しずつはしょりはじめ、オチまでいかないうちに途中でサゲてしまいました。
 有名な話で他の噺家さんでもよくかけているのを見ますが、さすがというかなんというか、他の人では派手に演出されがちな見せ場をわりとさらりとやって、それ以外のシーン、「へぇ、湯屋番にこんなくすぐりがあったんだ」という場面がいくつもありました。ウケるシーンだけでなく、細部をきっちりじっくりとやって、それが良い味を出しているというのはさすが名人の芸だと思います。

2005/05/07(土) 俳句・松吟句会in土浦
 土浦の関先生のお宅において、松吟句会の句会が行われました。
 出席者は関先生、U氏、きりん舎、珊瑚、管理人の五人。

各兼題の最高得点句は以下の通りです。(満点8点)

兼題・塩

わが没後西日のあたる塩の壷  
山車過ぐや粗塩のみのにぎり飯 
(5点)

兼題・昼

たゆとうてゆくたんぽぽの駅の昼
信管を抜きとる作業昼の月
(5点)

兼題・器

桜降る山ふところの応量器
(5点)

兼題・楽

百合ひらくわれは安楽死の途中
(5点)

兼題・念

龍天に昇るや蛇口捻られて
手捻の土なまめくや春夕焼
一心に土捻る小樽今日はリラ冷え
(4点)

各席題の最高得点句は以下の通り。

席題・発す

含羞草屁の如きもの発しけり
(6点)

席題・宮

万緑や金毘羅宮に着きにけり
宮刑の宮といふ字の守宮かな
(4点)

席題・祭

行けど行けど音ばかりなる祭かな
(6点)

席題・天

天婦羅やころもはがれて茄子の紺
(4点)

席題・梨の花

山路暮れて梨の花のみ白かりし
(4点)

獲得した得点が最も多かったのはU氏でした。

各参加者が選んだ一句

関選

浜豌豆砂の器の残り水
一心に土捻る小樽今日はリラ冷え

U氏選

含羞草屁の如きもの発しけり

きりん舎選

鶯の音の楽々と楽々と

珊瑚選

稔りとは捻れば唸る鯰かな

管理人選

天婦羅やころもはがれて茄子の紺

2005/05/06(金) 展覧会・『恐竜博2005』上野国立博物館
 新宿で友人脊と待ち合わせて熊本ラーメン『桂花』へ。頼んだのは太肉(たーろう)麺。スープや肉は美味しかったのですが、麺の食感が個人的にはイマイチでした。

 稲荷鬼王(いなりきおう)神社に水琴窟を聴きによってから、上野の国立科学博物館へ。開催中の『恐竜博2005』、お目当てはティラノサウルスレックス「スー」の骨格標本です。

 企画としては最近提唱されている、恐竜から鳥への変化がテーマになっています。いろいろな種が次々と絶滅していく中、綱渡りのように現在の生き物たちへと進化のツリーが一本繋がっていて、一種ぞっとするような感じでした。

 「スー」はもの凄い迫力でした。写真はいくらでも撮り放題です。行く時はカメラ付き携帯かデジカメなどを持っていくとよいでしょう。

 この日は夜八時までの延長開館のうえ、平日で雨ということもあってか大変にすいていました。呼び込みの人たちが「本日はオ並びにならずすぐに入館できます」と叫んでいましたが、いつもは入場制限があって、ずいぶん人も並ぶようです。

 そのまま国立博物館で開催している『世界遺産・博物館島 ベルリンの至宝展』へ。紀元前のエジプトの神像やヒエログリフ、オリエントの壷、楔形文字、イスラムの絨毯など多文化の歴史品が揃っていてなかなか壮観でした。さらに時代をくだってボッティチェリの『ヴィーナス』やラファイエロの『母子像』など、超有名絵画が生で見られました。

2005/05/05(木) 私事・旅のスケジュール
 旅というよりも、東京に遊びに行くだけなんですけれど。以下は友人・脊が立ててくれたスケジュールです。

○6日
 ・昼飯:新宿でラーメン
 ・昼:上野国立科学博物館
 ・ :東京国立博物館
 ・晩:泉岳寺
    (18時閉門、記念館は16時閉館)
 ・晩飯:ウチの近場で蕎麦
○7日
 ・朝飯:デニorロイホ
○8日
 ・昼飯:ラーメン
 ・晩:浅草演芸ホール
 ・晩飯:浅草で鍋
○9日
 ・朝飯:デニorロイホ
 ・昼飯:ラーメン

 これに7日の昼からの関先生宅での句会が挟まります。

 国立科学博物館には今、スーが来てるんですよね。小学校の頃、古生物学者に憧れていた身としては、ぜひ会っておかなければなりません。

 東京国立博物館は「ベルリンの至宝展」。絵画もそうですけれど、中学校の頃に考古学者に憧れた身としては(なんか古いもんにばっかり憧れてる)ぜひ観に行かなければなりません。

 泉岳寺。前から脊と散歩がてら行く予定を立てては流れていた場所です。興味的にはもちろん忠臣蔵。どんな場所か、一度見ておきたいのです。

 浅草演芸ホールのトリはもちろん小三治。その後の鍋、というのは私のリクエストで「ねぎま」を食べに行きます。「ねぎまの殿様」を聴いて以来、一度食べておきたいのです、「みけのにゃー」。その日の小三治がやってくれたらグッドタイミングなのですが。

 で、全ての昼飯に用意されているラーメンは、「悦史の部屋」のおまけのラーメン評で紹介されているいずれかの店に連れて行っていただける予定です。
 今回のメインはあくまで句会なんですけどね・・・。実に盛りだくさんな予定となりました。

2005/05/04(水) 本・『注文の多い料理店』宮沢賢治 角川文庫
 昔、教科書に載っていた『注文の多い料理店』。不意に読み返したくなることってありませんか?
 私はこれまで何度かありまして、その度に昔の教科書をひっくり返そうかとも思うのですが、面倒くさくてやめていました。

 先日、仙台に落語を聴きに行った時、待ち時間を潰すのに何冊か本を買ったのですが、この文庫がふと目についたので、買うことにしました。またこれからも不意に読み返してみたくなることもあるだろうから、買っておいても損はないだろうと思ったのです。事実、ラジオの朗読で聴いて続きが読みたくなり購入した『セロ弾きのゴーシュ』は、もう幾度となく良く読み返しています。

 今、読んでみると意外と短い話なんですね。もっと長い話のような気がしていました。それと、昔読んだ時はちょっと恐ろしい気持ちもしていたのですが、今は少し旅人達の所業が滑稽に感じたりします。

 この本は賢治の生前に出版された唯一の童話集だそうで、有名な話としては『どんぐりと山猫』も入っています。素敵なのは『烏の北斗七星』。烏たちを軍艦に見立て、山烏との戦争の一風景を書いたものですが、独特の勇ましさと哀愁が漂います。

 個人的には『セロ弾きのゴーシュ』や『グスコーブドリの伝記』の方が好きですが、なんとなく懐かしさにひたりました。

2005/05/03(火) 落語・『風呂敷』五代目古今亭志ん生
 こう毎日仕事がないと(4月はまるまる休みでした)日にちや曜日の感覚が無くなります。ですから月、火にやっている落語の再放送などうっかり聞き逃すのでした。
 それで今日は久しぶりに聴きました。ラジオ名人寄席。志ん生の『風呂敷』の続き。

 亭主が寄り合いで帰りが遅くなるというのでおかみさんは若い男を家にあげてお茶などを飲んでおりました。雨がふってきたので前の戸もしめていると、そこへ帰ってくるはずのない亭主が。慌てて戸棚の中に男を隠しますが、へべれけに酔った亭主がその戸棚の前に頑張って寝ようとしない。困り果てて近所の兄さん≠ニ呼ばれて頼りにされている男の所に相談に行きます。おかみさんに怪しい説教をした兄さんは、風呂敷を一枚持ってその家へ。実はここに来る前、こんなことがあったんだよ……という調子で酔った亭主の興味を惹き、若い男を戸棚に隠し、その前に酔った亭主が頑張っているという話を始めます。
「それはややこしいことになったな」
「そうなんだよ。そこでオレはな、こうして……」
 兄さんは亭主に風呂敷をかぶせ、先の所であった話のふりをしてまんまと間男を逃がします。

 CDで持っているんですけれどね。
 笑艶話とされているそうですが、志ん生のはいやらしくないのがよいです。おかみさんが隠す若い男も志ん生の場合は本当に深い仲なわけではありません。この噺とか『鈴振り』(こっちの方がかなりきわどい)は、やる人がやるとかなり下品なものになりそうです。

2005/05/02(月) 本・『高野素十句集〈空〉』倉田紘文編ふらんす堂
 関先生のお薦めではなく、初めて自分の好きな俳人の句集を買いました。高野素十です。
 凄い、と思う俳人は今までもたくさんいましたが、個人句集を買ってもいいほど好きになった俳人というのはこれが初めて。あくまで個人的な好みの問題なのですが。

「高野素十は、明治26年山王村(現在の藤代町神住)の農家に生まれました。山王小学校を卒業し、新潟の長岡中学校を経て東大医学部へ。医学博士。東京医学部勤務中に高浜虚子に師事し、俳句を始めました。後に水原秋桜子、山口誓子、阿波野青畝らと共に『ホトトギス』誌上で活躍。いわゆる『ホトトギス』の4Sと呼ばれ、一時代を画しました。医学者としては、新潟医科大学教授として法医学を担当。同学長を経て名誉教授に。後に奈良医科大学教授となりました。昭和51年没」(旧藤代町のHPより)

 専門は法医学。殺人事件の死体の検死などもされたのでしょうか。句集の編者解説によれば、そういう医学という人体を冷静に見つめる世界におられたからこそ、句の世界も実に見たままを写生するという句風であられたのではないかということです。

 私がどうして素十に惹かれたのかと言いますと、最初は南九州旅行のおりに桜島にあった句碑、「初蝶の溶岩につきあたりつきあたり」でした。この句が、ずっと心にひっかかり続けたのです。その旅で出会った他のどの句よりも、いい句だったなぁと。
 そのうち、いろいろな人の作品が混在した句集や、新聞の大岡信「折々のうた」などで紹介されている句のうち、私の心の琴線に触れる句がどれも素十の句であることに気がつきました。

方丈の大庇より春の蝶
ひつぱれる糸まっすぐや甲虫
翅わっててんたう虫の飛びいづる
蟻地獄松風を聞くばかりなり
くもの糸一すぢよぎる百合の前
また一人遠くの蘆を刈はじむ
街路樹の夜も落ち葉をいそぐなり

 それで、これは句集を買ってもいいんじゃないか、と思うに到ったわけです。

 私が素十の句で惹かれるところは、策や機知を弄していないところです。要は、解説などでさんざん言われている「とことん写生に徹する姿勢」ですね。もの凄く単純なのに、でもそこには他の人には真似のできない世界があり、感動がある。
 もちろん、句集をまとめて読むと、イメージと違っていた句も出てきます。ここまで単純でいいのか、という気がする句もあります。でも、高野素十は私が初めて好きなった俳人なのです。

 藤代は合併して取手市となりましたが、関先生のご実家とも近いですね。今度の句会に向かう風景の中、素十の句に想いをはせてみたりもしましょうか。
 
 

2005/05/01(日) 映画・『コンスタンティン』監督/ フランシス・ローレンス
 今日は1日、映画の日。しかも日曜日とあって、映画館は大変な混みようでした。
 それにしても映画を一人で見に来てる人っていないですね。

【出演】 キアヌ・リーヴス、レイチェル・ワイズ
「シニカルな毒舌で他人を寄せつけず、自分自身のためだけに戦う、「ヒーローになりたくない男」ジョン・コンスタンティン。彼にはこの世に属さない者たちの姿が見える・・・。その超常的な能力で、現実世界と平行する別次元の異変を敏感に嗅ぎ分ける彼は、ある日、言いようのない不安を覚える。「これまでとは何かが違う・・・」<天国>と<地獄>の境界線が何らかの形で崩れ始めているのではないか。周囲で蠢き出す不気味な出来事の数々・・。何かとてつもないことが動き始めていた」
(FORTETOHO7より)

 天使と悪魔とその間にいる人間という話は嫌いではありません。クリスチャンが良くこういう話を許すなぁとは思いますが。思っていたよりは地味だったですが、まぁ、つまらなくはなかったですね。

 帰りにクリアファイルを買うためにダイソーに寄ったら、A4のファイルは石油の値段が上がったために在庫切れとのこと。こんなところに影響があるとは思いませんでした。
 


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