ロバの耳
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2005/05/31(火) 私事・勘違い
 読売の家庭版、『Yomy』という小冊子に、フランス文学者の鹿島茂さんのエッセーが載っていて、その中で勘違いについて話しておられました。単なる勘違いではなくて、ずっとそうだと信じていたことが、自分以外はそうではなかったと知って愕然する、といった類の勘違いです。

 鹿島さんの場合はエレベーターのボタン。鹿島さんは↑と↓のボタンの意味を取り違えておられたのでした。つまり、自分の階を基準にしてエレベーターが下にいる時は↑、上にいる時は↓を押して、エレベーターを自分の所に来るように「呼んでいた」いたというのです。つまり、一階から五階に行こうとして、上にエレベーターがいる場合は、↓のボタンを押してしまうわけです。これで一度も不自由がなかったので、そのままそうだと思いこんでいたというのでした。

 私もそういう機械的な操作ではありませんが、思いっきり勘違いしていたことがあります。一つはカーネーション。幼稚園の時に「母の日にはカーネーションを送りましょう」と言って、先生が渡してくれたのは造花のカーネーションのコサージュでした。それで私は造花のことをカーネーション≠ニいうのかと思いこんでしまったのです。イミテーションとの混同もあったのでしょう。それがはっきり間違いだと気がついたのは、中学に入ってからのことでした。

 もっと長い間、勘違いしていたこともあります。童謡「かっこう」の詩、「静かな湖畔の森の陰からもう起きちゃ如何とかっこうが鳴く」。その中の「もう起きちゃ」を、私は「棒茶」だとばかり思いこんでいました。その間違いは、大学生になって初めて友人から教えられました。他人から見ると「んな間違いするかよ」的なものでしょうが、本人にとってはこれがけっこう衝撃的な事実なのです。まさに目から鱗です。なんでかっこうが「棒茶」なんて勧めるんだろう? というのは、一つの大きな謎でしたから。それにしても、それまではずっと「かっこう」を歌う時、私だけは「棒茶如何とかっこうが鳴く〜♪」と平然と歌っていたのですから、考えると恥ずかしい限りです。

 ところで、「棒茶」なんてお茶があるのか? と思われる方もいらっしゃると思うのですが、これが実在します。「仕上げ加工で荒茶を木茎分離機にかけて出た茎を再火したものを棒茶という」らしいですよ。私がどうしてそんなものを知ったのかは謎ですが。


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