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2005/04/11(月)
落語・『ぞろぞろ』三代目三遊亭小圓朝
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「ぞろぞろ」という噺、初めて聴きました。短い噺です。
まるで日本昔話のような筋。この噺がどうかは別として、落語も民話が元になっているものが結構あるのではないかと思います。地方のラジオ局で流している地元の民話紹介のコーナーで時々似たような筋を聴いたりしますから。
「どうしても売れ残る草履が一足あるのを嘆くおじいさん。おばあさんに信心が足りないからだと言われて一心に神様に拝むと、これがすぐに売れました。ありがたい御利益だと感謝していると、売れたはずの草鞋がまたぶらさがっています。別の客がまたそれを買っていくと、あとからぞろぞろっと新しい草鞋が。 それを聞いた向かいの床屋の主人。同じように神様に、向かいの草鞋のように店が繁盛しますようにと拝みます。帰るとお客が数珠のように繋がっていて大喜びしましたが……」
オチは申さずとも見当がつくでしょう。
三代目・三遊亭小圓朝について、五街道雲助さんのHPによると……。 「本名 芳村 幸太郎 明治二十五年東京に生まれる。父は二代目小圓朝。四十一年四代目橘家圓喬に入門。前座名長松。二つ目で小圓治。大正六年三遊亭圓之助で真打。昭和三年小圓朝を襲名。昭和十八年船遊亭志ん橋と改名。二十二年再び現名に帰る。四十八年没。(角川文庫 古典落語より)
★あたしが前座として楽屋へ入った頃はもう病気療養中でしたが、高座は客の時分に何度も聴いています。きちんと折り目正しい明治の香りのするような高座でした。大変に小柄な人で円楽師匠が前座の頃、立て膝のまま羽織を着せかけて怒られたという話があります。」
しゃべり方はすっきりとしていてとても聞きやすく、好感を持ちました。でも、凄い人ってみんなもうとっくに亡くなられているんですねぇ。当代はどうなんでしょうか。
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