ロバの耳
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2005/11/10(木) 落語・「かんしゃく」柳家小三治
 東京での滞在先の友人が、図書館から落語のCDを借りてデータ化してメモリーカードに落としておいてくれました。ありがたくも羨ましい。私の家の近くにも、落語のCDを揃えている図書館があるといいのですが。

「かんしゃく」「提灯屋」 柳家小三治
「御神酒徳利」「豊竹屋」 三遊亭圓生

 この中では「かんしゃく」が一番良かったです。面白いし、ストーリーが好き。

 かんしゃくもちで小言ばかり言う旦那の元に嫁いだ静子さん。主人を迎えに出ない、玄関が散らかっている、庭に水がまかれていない、蜘蛛の巣が張ってる……と文句を言われ通し。
 ついに我慢ができなくなり、「お暇をください」と願い出て実家に帰りますが、そこで父親に諭されます。
「自分一人で何でもやろうとするから行き届かないんだ、用事は分担して全て使用人にやらせて、おまえはそれを采配すればよい」
 家に戻ってそうしてみると、驚くほど家の中が片づきます。主人は文句が言いたくても文句が言えず。
「これじゃオレが怒ることができないじゃないか!」

 このかんしゃく持ちのガミガミ亭主、憎まれ役なのですが、小三治がやるとどこか愛嬌があっておかしいし、変な話ですが可愛げすらある。静子さんは最初はゆとりがなくそのガミガミぶりをまともに受けてしまうのですが、アドバイスを受けて万事行き届かせることができるようになってからは、その亭主の「可愛げ」に気がついている感じです。

 落語で語られる夫婦関係で好きなパターンで、夫よりも上手な妻が、つまらないことでえばりちらしたり、できもしないのに虚勢をはる夫をうまく操縦する、というのがあります。変なプライドを持って強がる男に対して、女はそれを許容する懐の深さを持ちつつ、うまく誘導して手柄をたてさせる。

 「御神酒徳利」もある意味このパターンで、妻の入れ知恵で夫が失敗をとりもどす……どころかそれによって逆に利益を得てしまうという話。

 そういう話が好きなのは、決して「女性は前に出ずに陰で男性をささえていればいいんだ」という気持ちからではなくて、男の滑稽さがおかしいのと、陰で操る女性がカッコイイからです。いわゆる「和豊の妻」的なパターン。

 実生活ではそんな女性とは一緒になりたくないですね。知らぬうちにいいように働かされて命を削られるのはごめんです。
 


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