ロバの耳
最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2004年9月
前の月 次の月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
最新の絵日記ダイジェスト
2006/08/15 夏休みV
2006/08/14 お盆
2006/08/09 おとぎばなし
2006/07/30 殺しの儀式
2006/07/28 大雨と長靴

直接移動: 20068 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 月 

2004/09/10(金) 自責の念
 今日の午後、昼食を終えて持ち場に戻ると、背中を怪我してあまり飛べない鳩がいました。それが道路をちょこちょこ歩いているので危ないったらないのです。それで一度は私が車を止めて、鳩を保護しようかと手を伸ばしたのですが、飛んで逃げられてしまいました。
 その後、電線の上や、現場事務所の上にとまっているのを見かけて、どうしよう、きちんと保護しようか……と迷い、現場の責任者さんに相談を持ちかけていると、無線から「鳩が轢かれた」という連絡が。慌てて駆けつけると、鳩は無惨な姿になっていました。
 こんなことなら迷ってなんかいないで、さっさと捕まえれば良かったです。というか、私は以前も似たような失敗をしているのでした。それは、山の中の交通量の多い道路での作業中、どこからかやってきた子猫がいて、「おまえ、危ないぞ。車に轢かれんなよ」とちょっと声をかけたら、胸に飛びついてくるくらい懐かれてしまって、連れて帰ろうか、でもうちには既に猫が二匹(当時)いるしな……と迷って、仕事中ということもあって、しばらく目を離していたのです。そうしたら現場に入っていたダンプの運転手から「あの猫、轢かれったぞ」という知らせが。あの時もしばらく立ち直れませんでしたが、やっぱり危ないと思ったものは危ないのですね。動物に「気をつけろ」なんて言ってもダメなのです。猫の時はその場から動けない仕事だったのでやむをえなかった面もありましたが、今日の鳩はもっと積極的に保護するべきでした。鳩は足首に認識証をつけてしました。電話番号もあったので、保護したらすぐ連絡もできたのです。いまさら悔やんでも手遅れですね。自責の念にかられます。
 せめてものお詫びに死骸は私が片づけました。まだ鳩の体は暖かかったです。私の軍手には鳩の血がついています。

2004/09/09(木) 蝶々失踪事件、見たい
 先日、解約してしまったWOWOW、最近になっていろいろと面白そうな映画やアニメをやっています。「ルパン三世」のリマスター版などもそうですが、今日はなんと「蝶々失踪事件」が放送されてる! これは心の底から見たいです。
 原作は横溝正史の「蝶々殺人事件」で、戦前にあの「本陣殺人事件」と同時期に平行して連載されたという由利先生もの。それが1947年に映画化されたものです。映画化で題が「失踪」に変わったのは、GHQからの干渉によるものだというのは有名な話。調べたところによると、かなりちゃんとした警察ミステリ映画になっていて、由利先生役の岡譲司はホームズばりのかっこよさ、原作を知らなければ犯人推定も難しくなっているとのこと。 ああ、解約をもう少し我慢すればよかった・・・。

 東北・若生監督勇退

 90年から東北高校の監督をやっていた若生正広監督(54)が、健康上の理由で監督を辞任されることを正式に発表されました。去年頃から体力面で監督を続けることがつらかったそうで、野球部創部100周年の今年までは頑張ろうと決めてやっていたのだそうです。一部、あのメンバーで優勝できなかったことに対する引責辞任説も出ているのですが、その辺ははたしてどうでしょうね。これからは顧問になるそうです。後任は28才の五十嵐征彦コーチ。かなりの若返りになりました。
 ちなみに今年の秋の宮城大会新人戦、仙塩地区一位は仙台育英でした。謹慎より復活した名門が東北を一歩リードという感じです。それから、我が母校白石高校も県大会に出場決定。 関係者でこのページを見る人などいないと思いますが、おめでとうございます。

2004/09/08(水) 黄金の原
 冷夏だった去年と違い、今年は豊作、見事に黄金となりました。しつこくやってくる台風の被害も、今のところほとんどありません。
 最近のたんぼを見て思うのは、案山子、銀色テープ、目玉等、雀を追い払うための仕掛けがまったく無いことです。十年くらい前まではうるさいくらいに張り巡らされていたのですが。たんぼの大型化のせいでコストがかさむのか、雀が米を食う被害より虫を捕ってくれるという有益性を重視しているのか(かつてとある国で、害獣だと雀を乱獲したところ、とんでもないイナゴの害にあったという話があるそうです)、やってもやらなくても収穫量に代わりがないことに気がついたのか……理由は定かではありませんが、まさにどこまでも続く黄金の野原になっています。
 以前、長野の方に旅行したおり、小さなたんぼにたくさんの、それも個性あふれる案山子が立てられているのを見て、とても懐かしい、暖かい風景だなぁと感激したことがあります。北朝鮮からやってきた蓮池さんの子供さんが、日本の田園風景を見て、「どうしてたんぼに誰も人がいないの?」という疑問をもったそうですが、案山子も人もなにもなく、ただただ黄金の原が続いているという風景は、美しさと同時に奇妙な不自然さを感じさせる気もします。

2004/09/07(火) 『干物箱』その2
 今日の名人寄席は昨日の続き、『干物箱』その2です。

 若旦那の代わりに二階にもぐりこんだ太鼓持ちですが、花魁に会いに行った若旦那の様子を想像して一人芝居を始めます。興奮して騒ぎ立てるのを階下の父親が聞きとがめ、それから父親と若旦那の声色を使う太鼓持ちのやりとりがかわされます。句会で出た句はなんだかったか、おばさんからのいただきものの干物はどこにしまったか……ついにはごまかしきれなくなり、父親に身代わりがばれてしまいます。そこに財布を忘れて取りに戻った若旦那が登場。「財布を投げておくれ」と太鼓持ちに頼むのを聞いた父親が、「このバカ者!」と怒鳴るのを、「さすが、父親の声の真似もそっくりだ」というサゲ。

 面白かったのですが、後半の方がなんとなくパワーダウンといった印象を受けました。父親と幇間とのやり取りがちょっと単調だったのでしょうか。
 今、ちょっと調べたら、ドラマ『古畑任三郎』でこの「干物箱」がトリックに深い関わりをもった話があったようですね。そのネタは……なんというか、個人的にはひどいもんだと思いました。(三谷ファンの方、ごめんなさい。まぁ、ギャグなのでしょうね)

 

2004/09/06(月) 『干物箱』 十代目金原亭馬生
 十代目の馬生は、落語好きの方には言うまでもないことですが、志ん生の長男です。つまり志ん朝のお兄さん。
 ところが私はどうもこの親子関係とか、師匠弟子関係というのを覚えておくのが苦手でして、確かそうだったよな……と思ってから、HP等で調べて確認して、ここにこうして書いている次第です。
 なかなかのお酒飲みだったらしく、54歳で食道癌で亡くなられています。1982年のことです。今日の録音はちょうどその一年くらい前の、上野の本牧亭の講座から。

 遊びが過ぎて二階に押し込められている若旦那が、昼風呂を理由に三十分だけの外出を許されます。外に出た若旦那、吉原に行きたくて仕方ありません。そこで思いついたのが、自分の声色がうまい太鼓持ちを自分の身代わりにすること。様々な報酬を条件にそれを引き受けさせます。

 郭がらみの話なので、まくらで遊郭の話をします。そこでおかしかったのが、「男と生まれた限り、ああいうところに出入りしないと話についていけないんですな。なんだ、おめぇまだなのかいってな感じで……うちの親父もしょっちゅういりびたってたんですが、息子には行かせたくないというのが親の情というもんで。私が『行きてぇ』ったら、『ダメだ!』って。自分は吉原の元締めみたいな顔して」っていう感じのくだりでした。まぁ、ネタなのかもしれませんけれど。
 ちょっと調べたら、弟子の雲助が生前の馬生のエピソードをいろいろ書いているHPを見つけました。かなりいい加減な人だったんですね。講座で噺をやるのにほとんどさらわずにやったのだそうです。だから言い間違いもしょっちゅうだったようで。志ん生も出来不出来の激しい人だったそうですが、息子の馬生もそうだったみたいです。

2004/09/05(日) うまおい
 うちにいるうまおいなのですが、夜になると「スイッチョンスイッチョン」とうるさく鳴きます。その虫かごのすぐ下に猫のベッドがあるのですが、猫はそんな騒がしい環境でも、平気な顔して眠ります。「うるさくないの?」と聴いても目を細めるだけです。
 ところが、夕べとんでもない事実に気がつきました。父親が「ようやくうまおいが微かな声で鳴き出した」などと言っているので、寿命が来て元気がなくなったのかと思い行ってみると、私には大音量で聞こえます。そして「うまおい、鳴かないねぇ」などと言っていた母親を連れてきて聴かせると、これもまた「よく聞こえない」というのです。どうやらこの家でうまおいの鳴き声を激しく認識できているのは私だけのようなのです! 私の耳は虫の耳? いや、たぶん、年をとるとある周波数以上の音が聞き取れなくなるためなのではないかと思うのですが……。

NHKアニメ ポアロとマープル『総理大臣の失踪 前編』

 凄いですね。こんなに短い話を前・後編と分けるなんて。もともとたいした話でもないのを長くしているので、内容が薄くなるのも当然です。
 この話も最初期の短編集『ポアロ登場』に入っているものです。原作と違い、アニメのポアロは悪態はつきませんね。船酔いになって体操したりするシーンは同じようにありましたが。
 短編集の解説によると、ホームズの捜査法をけなすポアロですが、このころの話は明らかにホームズものを意識して作られているとのことです。訳者は、新人作家であったクリスティが編集者の意向を断り切れなかったのだろうと推測しています。訳者はこの短編集、後々のポアロというキャラクターが作られていく過程が見られて面白いとも言っていますが、アニメ化にさいしてはもっとキャラのこなれた後期の作品か、長編を使うべきではないでしょうか。

2004/09/04(土) 『まんがサイエンス\』 あさりよしとお
 Amazonからようやく本が届きました。と、言っても、一冊欠けての分割配送。これって残りの一冊を配送料、取られてしまうのでしょうか。それを倹約するためにまとめて買っているというのに……。
 しかも、しかもですよ、欠けている一冊というのが、『ローマ人の物語』の上・中・下のうちの上!なんという惨い仕打ちでしょう。でもまぁ、『銭形平次』から読み始めるからいいですけれど。

 で、届いた本の中に、『まんがサイエンス』の新刊もありまして、これは一足先に読了しました。今回は体についてのことがまとめられています。([は人型ロボットについての特集でした)どうすれば背が高くなれるかという疑問に答える「寝る子は育つ?」や、うんこについてのきちんとした知識を訴える「うんこの真実」。(いまだに学校のトイレでうんこをするとバカにされるという伝統は続いているようです)また、「毒はどうして毒なのか?」では、ミステリなんかでは「毒殺」ですまされている部分を、様々なタイプの毒に分けてどういう理由で人を死に至らしめるのかを説明してくれています。
 それから、全ての生命はやがて「死」を迎えるという悲しく厳しい現実を認識させる「終わる命 つながる命」。私はまだ小さな頃から「いつか自分は必ず死んでしまうのだ」という叫びだしたくなるような恐怖を抱いていました。そして今もその恐怖からは逃れられてはいません。作者はそれに対していくつかの理由を説明してくれています。まぁ、どの理屈も理屈としてはわかるのですが、納得ができるわけではありませんよね。
 でも最近は「生きること」の苦しさもだいぶ実感できてきたので、「生き続ける」ことに大きな疑問もおぼえるようになりました。でもやっぱり「死にたく」はないし、困ったものです。
 まぁ、結局、「死ぬ」まで「生きる」しかないということなんですが。

 

2004/09/03(金) 『LOVERS』 チン・シウトン監督
 久しぶりに失敗しました。観るんじゃなかった。『ハットリくん』にしておけば良かったです。
 観る前からチャン・ツィーがいまいちだから、ダメだろうなぁとは思っていたのです。見る人が見れば美人なのでしょうが、私はぜんぜん好みじゃない。どこかで見た顔だな?と思っていたら、「大竹しのぶ」という結論にたどり着きました。人の顔に関しては私の目はあてにならないのですが。
 派手な色づかい、同じシチュエーション・シーンの繰り返し、アクが強いくらいに形式美的な立ち回り。なんだか歌舞伎みたい(私の中で認識されている歌舞伎)だと思いました。そういう意味では、私はダメだったけれど、好きな人にはたまらないかもしれません。
 それから、昔のドラマの映像を見て笑わせたりする構成のテレビ番組がありますよね。この映画も、事前になんの説明もなしに一部のシーンを見せたら、同じ感覚で人が笑うような気がしました。だって、日本だったらどたばたアクションにしてしまうような作品を、妙にきまじめで芸術臭い雰囲気を出そうとしているので。特にラストなんか、演出上の誇張表現なんでしょうけれど、私にはギャグにしか見えませんでした。
 とにかく私はダメでした。もし観て「良かったよ!」という人がいたら、ごめんなさい。先に謝っておきます。

 最初からハズレるだろうと思っていた映画をどうして観に行ってしまったのかというと、実はちょっとした、いや、とってもくだらない理由がありまして。
 夕べ、またぞろNHKを見ていたら、『強くてキレイを手に入れる!カンフー・フィットネス』という番組をやっていたのですね。その講師として、元世界チャンピオンの武闘家の陳静さんという女性が出演していたんです。この人、すらっとした綺麗なプロポーションをしていて、それで凄く綺麗なクンフーの型をやるんですよ。これはカッコイイ!ってすっかり魅せられてしまいまして。それで、もしかしたらチャン・ツィーも格好良く見えるかな……と思ってしまったんです。(なんというアサハカさだ)
 でも、この陳静さん、強くてカッコイイかもしれませんけれど、性格はどうだかわかりません。だって、体の固くて曲がらない中年男性を見て「笑っちゃイケマセンヨー」と言いながら自分一人で大笑いしてるんですもの。ちなみにその時、ポーズを真似していた私の体はその男の人以上に曲がって無くて、まるで自分が笑われているみたいなショックを受けましたよ。

 映画を見て、一つだけいいことがありました。帰り道、私の車の前をキツネが横切ったのです。そのキツネ、道路を渡りきったところで車のライトの当たる中、こちらをじっと見ていたのですが、その姿が顔がやたらと大きくて体からしっぽの先までがすらっとしていて、なんだかますむらひろしの描いた『宮沢賢治童話集』に出てくるキツネの子みたいでした。
 その辺に親子で住んでいるみたいなですよね。よくうちの両親が目撃しています。

2004/09/02(木) サヴァイブ
 『ポアロとマープル』の他に、もう一年近く毎週欠かさず見ているアニメが一本あります。それが『サヴァイブ』です。(あ、またNHKだ)
 磁気嵐に巻きこまれた宇宙船。脱出艇に乗った少年少女七人と猫型ペットロボットが、謎の無人惑星に漂着して文字通りサバイバルをしていくという話。まぁ、この手の話にありがちなご都合主義は随所にあるのですが、笑いあり友情あり謎ありスリルあり葛藤ありと、単純に娯楽作として楽しんでいます。
 様々な謎も解かれて、そろそろ佳境に入ってきた感があるのですが、前々回の放送で仲間のうち二人が流砂に飲まれて死亡という悲劇が起こりました。うち一人がお気に入りのシャーラ(眼鏡っ娘)だったのでけっこうショック。先週、今週は、内容そっちのけでずっと復活を期待しっぱなしでした。
 そして……。
 来週! 予告編を見た感じでは……なんとなく期待が膨らみます!
 ああ、来週が楽しみ。
(蛇足ながらNHKのHPを見るとその予告が見られます)

2004/09/01(水) M・ナイト・シャマランはもう見ない
 民放で『シックス・センス』を放映するみたいですね。この映画は確かに面白かったです。続編の小説まで買ってしまったくらいですから。(お勧めしません)たぶん、新作の『ヴィレッジ』の宣伝のためなのでしょうね。私は絶対に観に行きません。『サイン』を観に行って懲りましたから。この話、どこかで読んだゾ・・・と思っていたら、ダフネ・デュ・モーリアの『鳥』にそっくりだったんです。「鳥」が「異星人」に変わっただけ。
 別な意味でもうシャマラン監督には騙されませんよ。

均衡点

 昨日、偶然見て、昔からの謎が解けた番組がありました。それはNHK教育テレビでやっていた『人間講座・数学の愛し方』。もう既に五回目だったのですが、数学者のピーター・フランクルが、数学への愛情を語る番組です。(片言の日本語が聴いていてとっても歯痒いですが)
 それで、どんな謎が解けたのかと言いますと、私は以前から、「どうして床屋とかコンビニとか、似た業種のお店が数メートル内に何軒も固まるんだろう?」という疑問を持っていたのですが、これがゲーム理論で簡単に説明がついたのです。
 ゲーム理論というのは、ハンガリーが生んだ『20世紀最大の頭脳』と呼ばれるジョン・フォン・ノイマンの提唱した理論で、政治や経済を数学で分析するものです。その要になる『均衝点』が、先にあげた謎の解決にどうも関係しているようなのです。
 『均衡点』というのを、番組で挙げていた例で説明してみましょう。海水浴場に二軒のお店があって、もしその二軒の商品の質も値段も同じだとしたら、お客は自分からの距離がより近い店を選びます。店側はより多くの顧客を得るため、相手の店へと近づいていくのですが、やがて最後には二軒はほぼ同じ場所に店を構えることになります。しかもそこから動くことができなくなるのです。その地点が均衡点なわけです。
 なるほど、これは簡単にして明瞭な理由だと、納得でした。これからは、同業種の店同士が近くにあるのを見た時は、「ああ、ここが均衡点なんだなぁ」と思うことになると思います。(なんて単純な性格・・・)


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.