ロバの耳
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最新の絵日記ダイジェスト
2006/08/15 夏休みV
2006/08/14 お盆
2006/08/09 おとぎばなし
2006/07/30 殺しの儀式
2006/07/28 大雨と長靴

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2004/09/20(月) 聴き逃し
 休日のため、月曜日であるということをほとんど意識せずのんびりと過ごしていたら、ラジオ名人寄席とラジオドイツ語講座を思いっきり聴き逃してしまいました。しかも、名人寄席のほうは可楽の「花筏」だったというのに。く〜っ、痛い。痛すぎです。あと二時間早く気がついていたら……。

2004/09/19(日) この辺の秋
 五才の甥がうちに遊びに来ておりまして、サイクリングに誘ってあちこち走り回ってきました。
といっても、彼の愛車は歩行スピードくらいしかでない補助輪つきの自転車でしたので、遠出はできませんでしたが。

 今年は山栗も豊作。去年はほとんど落ちていた記憶がないのですが、もうそこら中にごろごろしています。貧乏性の哀しさで、見つけると拾わずにはおられません。

 曼珠沙華も盛りです。少し遠出になりますが、白や黄色の種が咲いている寺もあるそうです。でも、やっぱりこの赤でしょう。妙な寂しさ、哀しさがある気がします。

 稲はこの連休で全て刈られることでしょう。この辺ではまだ天然乾燥をやっている農家があります。当然、この方が美味しいらしいですね。

 ちょっと前に、雀よけの細工がされなくなった話をしましたが、もう一つ田園風景から消えてしまったものがあります。
 それはイナゴです。イナゴがまったくいないのです。
 農家の人に聞いてみると、それは強力な除草剤のせいらしいです。稲刈りをしていても、イナゴが出てくるのはまれになったそうです。いても奇形していたりするとか。
 「そんなものを使った米を、人間が食べても大丈夫なんですか〜」
 と尋ねると、ただ笑うばかり。恐いかもしれません。
 
 甥とはサイクリングの後はバトミントンをしました。運動不足の私はぐったりです。

2004/09/18(土) 謎の花
 名前のわからない花の画像です。
 草丈は5、60センチくらい。小さな(2、3ミリくらい)紫色の花が画像のように固まって咲いています。葉っぱは細長くて笹のよう。よく虫が寄ってくるようで、狙って撮ったわけではないのですが今回も一緒に写ってます。

2004/09/17(金) ローマ人の物語『ユリウス・カエサル ルビコン以前(上)』 塩野七生
 面白い! 遠い昔の外国の、ある若者の成長と初期政治活動記がどうしてこんなに面白いのでしょう? 寝不足は辛いので毎晩寝る前に少しずつ読もうと思っていたのですが、読み出したらやめられなくなり結局寝不足に。
 前にも少し書きましたが、「世界史上最高の指導者」と称されるカエサルは40になるまでほとんど活動らしい活動をしていませんでした。ですから、これまでの彼の伝記を書かれた先人たちは、中年期以降から始めるのが常だったといいます。それまでの彼は莫大な借金と、女たらしとしてでしか名が知られていませんでした。ただ、その両方とも桁違いのスケールだったのが偉人たるゆえんなのかもしれないですが。彼は借金が身を滅ぼすとは考えないたちの人だったらしいです。私にはとても真似できません。さらにそのもてぶりも凄かった。そんなに美形でもないのにもかかわらずです。(前頭部はかなり薄かったらしいし)しかも何人もの愛人を作ってもそのそれぞれから決して恨まれなかった。作者はその点でもっとも世の男性から羨まれる存在だろうと言っています。
 その彼が行動を開始するのが40を過ぎてから。世に有名な三頭政治を初め、元老院を向こうに回して次々と過激な構造改革路線を打ち出していきます。職権を利用して私腹を肥やそうとする保守派の人々のやり方を、システムをガラス張りにすることで防いでいく。現代においてもいまだ人類がひきずっている問題は2、000年も前からあったんですね。実に進歩のないことです。(この辺の内容ももう中巻に入ってます。読書スピードをセーブするのが大変。もっとゆっくり読まなくちゃ)

2004/09/16(木) 『ヴァン・ヘルシング』 スティーブン・ソマーズ監督・脚本・プロデューサー
 見てきました『ヴァン・ヘルシング』。なんというか、面白いのかそうでないのかよくわからない映画でした。クライマックスは楽しめたのですが。ドラキュラ・フランケンシュタイン・ウルフマンと、まさに『怪物くん』的な西洋モンスターが昔からあまり好みではなかったせいでしょうか。(じゃあ、そもそもなぜ見に行ったのかという話もありますが)基本的にモンスター映画なんですね。アクション映画やホラー、スリラー、サスペンスというよりも、ずっとモンスター映画。だから私にはちょっとピンとこなかったのかもしれません。
 ヒロインもケイト・ベッキンセールがやっていて、好みのタイプのはずなのですが(今、PCの壁紙は彼女ですし……)特にときめきもせずフツーに見てしまいました。ベッキンセールよりも、マリーシュカ役のジョージー・アランが「これは綺麗だ。こんな美人にならぜひ血を吸っていただきたい」と思いました。これが映画出演初というキャリアのせいか、一番最初に倒されてしまってあまりじっくり見られず(しかもほとんど怪物に変身しっぱなしですし)残念です。


JOSIE MARAN
ジョージー・マラン
1978年、カリフォルニア生まれ。
メイベリン、GUESS、GAP、ラルフ・ローレンなど、数々のCMに出演。女優としても活動を本格化した。話題の映画『ヴァン・ヘルシング』では、ドラキュラ伯爵(リチャード・ロクスバーグ)の、3人の花嫁のひとりを演じている。

 仙台にプロ野球球団ができるかもしれません。ライブドアの社長さんが仙台市に申し入れたらしいのです。これは嬉しい。もし新球団ができたら、むちゃくちゃ応援しますよー。

2004/09/15(水)
 朝・夕・日陰がだいぶ寒くなってきました。
 揚羽蝶が花の蜜を吸っている瞬間がようやく撮れたのですが(ブレブレですが)、この花の名前がわかりません。やたら生命力があって増えまくるらしいので、雑草なのでしょうか?

2004/09/14(火) 落語・朗読・映画
 昨日、今日のラジオ名人寄席は春風亭柳朝の『品川心中』でした。まくらに二十分近くもかけていまして、それがまた面白かったです。仲良しのむらく、志ん朝、伯楽とパリで落語の会をやったときのこと。夜、クラブで飲むという話になっていたのが、その話がキャンセルになり、「今日のクラブはキャンセルだって」とみなに伝えたところ、むらくだけが夜の街に出かけたっきり帰ってこなかった。深夜、ずぶぬれになって帰ってきたむらくに事情を聞いたところ、必死に「キャンセル」という名前のクラブを探し歩いていたそうで。

 今日から「今日も元気でわくわくラジオ」の一コーナー「私の本棚」の本が変わりました。絵本作家の佐野洋子著『神も仏もありませぬ』を藤田弓子さんが朗読しています。第三回小林秀雄賞を取ったエッセイのようですね。老いやボケのことをユーモアと皮肉を交えて語っています。
 作者はこのエッセイの中で63才なのですが、自分が63であることにいまさらのように驚くと語っています。というか、自分もそうなんですよ。来月35になるのですが、はっきり言って信じられません。自分の中で持っている35才像と、今の自分とに大変なギャップがあるんです。中味はぜんぜん変わってない、大人にもなってないし、まだ人生のスタートラインみたいものにも立った気になっていないのに。
 余談ですが、今読んでいる『ローマ人の物語』で、カエサルが30過ぎてもグズグズと特に何もせずに時を過ごしていたというのを知って──いえ、決して自分はカエサルほどの大人物だなどという大それた考えは持ってませんが──ちょっぴり親近感を抱いたりしてます。
 それからボケの問題ですね。作者は八十八のボケしてまった自分の母親をひきあいにだしながら、「ボケた人は幸せである」と言う人がいるが、それはウソだ、と言っています。作者の母親は自分の年を四才だと言う。自分の子を忘れ、自分の年を忘れ、置かれている環境を忘れ……ただ、自分自身の実存という不安と恐怖にかられている彼女はまさに幼児と同じだと。幼児ならまだ二十四時間抱きしめていてあげられもいられるが、老いた母にそれは不可能だと。
 いずれくる現実なのですよね。老いもボケも死も。重くて、どうしても目をそむけたくなることです。今から考えておくべきなのか、それともどうせ来るものならその時まで知らないふりをしておくべきなのか。難しい問題です。
 彼女の作品、私は『百万回生きた猫』しか読んだことがありません。妹がもっていたのです。この本には泣きました。

 で、現実逃避するために映画を見に行きました。『バイオハザードU』。これが面白かった。期待通りの面白さでした。期待以上ではないので念のため。原作ゲームのファンならまず見に行って間違いなしです。私はそれほど熱中的なファンでもないのですが。
 なんと言ってもミラ・ジョヴォヴィッチが格好良く撮れてます。先日見た『LOVERS』のチャン・ツィイーより三十倍くらい。(当人比)アクション・シーンは、はっきり言ってどういう動きをしているのか良くわかりません。スピード感とごまかしぎりぎりの線じゃないでしょうか。でも、そこのところを丁寧に撮っている『LOVERS』より良いのです。格闘やアクションの実際の動きを丁寧に撮るというのは、演者の所作がもろに出ます。実際の人間の動きを生で見るのではなく、間接的なもので見る映画は結局は撮り方だとは思うんですね。もろに見せられるとそのままですが、省略を利かせるとイマジネーションがはいりこむ余地がある。ただし、『バイオハザード』の撮り方がベストだとは思ってません。どういう動きをしているのかわからないというのは、私としては欲求不満でしたから。ノリで見るものなのかもしれません。
 ラストでは次回への伏線?みたいなものもたっぷり張ってあって、この巨大な物に対する手の届かなさというか、本当の決着がつけられないままっていうのが前回にも続いて良いところですね。無理してさらに続編を作ったり、決着つけたりしなくて良いとすら思います。(まぁ、儲かったら作っちゃうんだろうけど)

2004/09/13(月) 『ちび象ランディと星になった少年』
 NHKラジオの「私の本棚」で朗読されていた坂本小百合著『ちび象ランディと星になった少年』が今日で終わりました。題名から察せられるように、悲しいラストでした。交通事故での死……本人の不注意っていえば不注意なので、自業自得という気がしないでもなかったのですが。でも、主人公・哲夢の死を知った(?)ランディの反応には泣けます。
 作者・市原さんは子供の頃からの夢、象の楽園を作るために私設動物プロダクションや、「市原ぞうの国」というのを創設した方です。その息子、哲夢くんは日本で唯一の象使いでした。コンクリートの狭い宿舎で一生を終える象たちの幸せを願っていた二人の夢は、実際に少しずつ現実となっているようです。        
 この話、『星になった少年』という名前で映画化が決定したそうです。劇場公開は来夏予定。哲夢を演ずるのは、映画『誰も知らない』でカンヌ国際映画祭史上最年少の男優賞を受賞した俳優・柳楽優弥くん。この告知を聞く前から、映画化するなら主人公の雰囲気からも話題性からしてもこの子だろうな、と思っていたので、やっぱりと思いました。
 「市原ぞうの国」には、映画が話題になって人が殺到し始める前に、一度行っておきたいですね。

2004/09/12(日) 銭形平次捕物控(四)『城の絵図面』 野村胡堂
 ゆっくりゆっくり読んでいたのですが、まぁ、それでもいつかは読み終わってしまうものですね。当たり前ですが。幸い、というか、今回は入手が遅かったので、あと10日ほどすれば次の巻が出ます。

 気になった話をいくつかピックアップ。まずは『人魚の死』。これがまた乱歩的エロチックな話で、事件の現場は見せ物小屋。すり鉢上にしつらえた舞台の底に水槽があって、そこに緋縮緬の腰巻き一つの美女が二人、飛びこんで宝珠を奪い合うという趣向。その片方が水槽の中で腹を割かれて殺されてしまうという話です。両者短刀を持って飛びこむので、犯人は片割れかと思われたのですが……。美女に懸想し、犬のように使える醜男なども出てきて、なんとも怪しい雰囲気の作品でした。
 ミステリとして良くできている、と思ったのは『黒い巾着』。個人的には表題になっている『城の絵図面』より良いと思いました。強欲な大店の隠居が死にますが、お寺から弔いを断られます。これは検死が必要な変死人とお寺が判断したためで、その通り、首には縄で絞められたような跡があります。しかもその隠居がせこせこ貯めていたはずの五千両までが消えている始末。さっそく平次たちが乗り出すと、なんとそこで隠居の可愛がっていた孫が殺されているという事態に出くわしました。孫は発見時まだ息があり、誰がこんなことをしたかと聞くのに「お化け、お化け」と言うばかり。ただ他にも「おじいちゃんの巾着」と言ったり、「六十三は今日だね」などと謎の言葉を残します。はたして犯人は? そして消えた五千両の行方は?
 銭形平次で美女が出てくると、十中八九は殺されてしまいます。なんとも惜しい限り。そんな中でも『十七の娘』は、十七の娘、それも美女ばかりが次々と殺されていくという連続殺人事件です。犯人設定は、なんとかならないかと昔自分でもひねったことのあるものでしたが、もうかなり昔に、しかもこういう風に巧妙に書かれてしまっていたのですね。

 銭形平次の物語は、中には昭和六年に書かれた作品なども入っているのですが、(この短編集、1話1話の発表年次が紹介されていないのがとても残念です)初めから舞台が江戸という設定のせいか、まったく話が古びてません。これには本当に感心します。逆にもう半世紀以上も前に発表されたものというのが信じられないくらいです。胡堂はあとがきで、捕物小説が推理小説より一段低く見られる世の風潮に対する憤りを書いていますが、文章、文体、話し言葉などにおいて、どうしても現代とはギャップの出てくるその時々の推理小説よりも、銭形平次はあきらかに齟齬なく読みやすい、後々の人でも無理なく読める作品にしあがっています。これはある意味、私個人の理想形でもありますね。(私に捕物帳は書けませんが)
 作者は推理小説という言葉を嫌い、道具立ての多い作品を嫌っています。面白くなければ小説たる意味はないとも言い、ヴァン・ダインよりコナン・ドイル、エラリー・クィーンよりアガサ・クリスティとも言っています。これは面白さの普遍性を語っているのだと思うのです。一時はもてはやされても、どちらが長く、時代を超えて読み継がれていく作品でありえるか。その時代にとってクィーンやダインの必要性はあったにせよ、そういう作品は次第にミステリ史上のある位置づけ、教養・知識として語られるに過ぎなくなっていくのではないでしょうか。いつの時代も読者の「楽しみ」のために読まれていく小説って、素晴らしいと思います。

2004/09/11(土) 気になる映画
 今日から始まる新作映画、とりあえずメジャーなものばかりですが、観たいものを挙げます。
『バイオハザード2』
 『バイオハザード』がなかなか面白かったので、2もそこそこ期待できるかと。主演のミラ・ジョヴォヴィッチは、友人のSは「主役を得るために監督と寝た女優」などと陰口を叩いてますが、私は嫌いではありません。
『ヴァン・ヘルシング』
 映画館で初めてCMを観た時は、「これは封切りが待ち遠しい映画だ」と思ったのですが、はたしてどうなることやら。なんとなくコケそうな予感がし始めています。
『スウィング・ガールズ』
 矢口作品ということで、ファンとしてはとにかく観に行かないと。これは絶対女性版『ウォーターボーイズ』なんですね。だから、どんな内容なのかは想像がつきます。恐らく矢口監督はあえて柳の下のどじょうを狙ったのでしょう。勝手な想像なのですが、WBの成功できっと「『WB2』を取りませんか?」みたいな話があったと思うんですよ。でも、矢口監督的には2ものは撮りたくなかった。で、あえて同じ内容の話を素材を変えて撮ったと。『WB』があれだけ売れたんだから、これもそこそこ行くだろうという計算があると思うんですね。撮りたい映画を撮るけれども、儲かってナンボという思考の人ですから。本人とは知り合いでもなんでもありませんが、数年前仙台で行われた自主制作肌な若手監督を集めたディスカッションでそういう趣旨の話をされておりました。(その時のメンバー、「萌の朱雀」の河瀬監督やら、「エコエコ」の佐藤嗣麻子監督がいたんですよね。司会があがた森魚さん。今思い出しても豪華な顔ぶれです。その頃の私は立ち話をしている矢口監督と佐藤監督にいきなり話しかけたりするような恥知らずでした……)

9月絵日記の続き


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