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2004/09/08(水)
黄金の原
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冷夏だった去年と違い、今年は豊作、見事に黄金となりました。しつこくやってくる台風の被害も、今のところほとんどありません。 最近のたんぼを見て思うのは、案山子、銀色テープ、目玉等、雀を追い払うための仕掛けがまったく無いことです。十年くらい前まではうるさいくらいに張り巡らされていたのですが。たんぼの大型化のせいでコストがかさむのか、雀が米を食う被害より虫を捕ってくれるという有益性を重視しているのか(かつてとある国で、害獣だと雀を乱獲したところ、とんでもないイナゴの害にあったという話があるそうです)、やってもやらなくても収穫量に代わりがないことに気がついたのか……理由は定かではありませんが、まさにどこまでも続く黄金の野原になっています。 以前、長野の方に旅行したおり、小さなたんぼにたくさんの、それも個性あふれる案山子が立てられているのを見て、とても懐かしい、暖かい風景だなぁと感激したことがあります。北朝鮮からやってきた蓮池さんの子供さんが、日本の田園風景を見て、「どうしてたんぼに誰も人がいないの?」という疑問をもったそうですが、案山子も人もなにもなく、ただただ黄金の原が続いているという風景は、美しさと同時に奇妙な不自然さを感じさせる気もします。
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