ロバの耳
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最新の絵日記ダイジェスト
2006/08/15 夏休みV
2006/08/14 お盆
2006/08/09 おとぎばなし
2006/07/30 殺しの儀式
2006/07/28 大雨と長靴

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2004/06/20(日) 『あしながおじさん』ウェブスター 角川文庫
 なぜいまさら私が古典的名作『あしながおじさん』を手にとったりしたのかと申しますと、もちろん、純粋に読んで面白かろうということもありましたが、真の動機には最近良く読むヒラリー・ウォーが関係しています。
 私が最初に読んだウォー作品は『事件当夜は雨』でしたが、その書評を書かれている杉江松恋氏はこんな説を唱えていらっしゃいました。
「ウォーの代表作『失踪当時の服装は』は、裏『あしながおじさん』である」
 私が『失踪当時の服装は』を読んだ直後の印象は、大好きなコリン・デクスターの『キドリントンから消えた娘』との類似性(当然ながら、影響を受けたであろう方はデクスター。そのことには故・瀬戸川武資氏が『夜明けの悪魔』で触れていらっしゃるそうです)でした。 その二作品の源泉であると聞いては、かなり前(それもそうとう前)に子供向けのリライトかなにかでしか読んでいない『あしながおじさん』の原作を、ちゃんと読んでおかずにはいられなくなったのも当然のことでしょう。
 そして実際に読んでみて……杉江氏の説には一応、なるほどと思いました。そういう読み方も確かにあるな、と。しかしそれよりも私は、すでに読み進めている間から、この作品にかなりの影響をうけているであろう別の作品のことを考えずにはいられませんでした。
 それは、いまや世界中を席巻している『ハリー・ポッター』シリーズです。私は『ハリー・ポッター』が、主人公を低年齢化させ、男女の性別を変え、ファンタジィという味付けをした『あしながおじさん』であると言ってもいいすぎではない気がしました。
 もちろん、だからといって『ハリー〜』シリーズをとやかく言うつもりはありません。『あしながおじさんは』すでに様々な作品にすでに多くの影響を与えてきたのでありましょうし、当の『あしながおじさん』自体が、シンデレラ・ストーリーという黄金律を内包しているのですから。

2004/06/19(土) 関悦史先生のご協力
 ご多忙で体の具合も最悪という関悦史先生から当HPに関する指示と材料をあれこれいただきました。とりあえず存続もOK。おかげさまでかなりの充実がはかれそうです。
 材料が多いためにUPは順次となりますが、あしからずお待ちください。

2004/06/18(金) 『この町の誰かが』ヒラリー・ウォー 創元推理文庫
 ヒラリー・ウォーの「この町の誰かが」を読み終わりました。
 ある町で起きた少女殺害事件をドキュメンタリー・タッチで記述していくというミステリ。だから内容は全て誰かの証言という形式になっています。
 住人たちの事件に対する証言は、一見して平和な町に潜んでいる偏見や憎悪、軋轢などといった病巣を見事に描き出していきます。あくまでリアル・タッチでありながら、読者の興味を最後まで反らせないその手腕にも本当に脱帽です。
 '91と、比較的最近の作品です。
 ヒラリー・ウォーはケイブン社からも文庫が何冊か出ているんですね。これから探したいと思っています。

2004/06/17(木) クリムゾンリバー2
 毎週木曜日は映画館に行くことにしています。近所に流行りのシネマ・コンプレックス・シアターがあり、木曜日は1000円で映画が観られるからです。
 さて、クリムゾンリバー2ですが、ある意味、予想通りの映画でした。羊頭狗肉といいますか、尻つぼみといいますか。謎やおどろおどろしい演出、宗教やナチといった要素、風呂敷を広げるだけ広げておいて、いざ解決となるとアクション映画に早変わりしてしまう。そこにはなんの哲学もありません。興味深い謎や暗示はあっさり「たいしたことではない」と流されてしまいます。
 娯楽映画としては「興味深い」要素をぎっしり詰め込んでいるので正攻法といえるのかもしれません。しかし、結末での謎解きによるカタルシスは味わえません。ちょうど私が今はまっている作家、ヒラリー・ウォーの作品の真逆を行く内容といえるでしょう。

2004/06/16(水) ヒラリー・ウォー
 最近、お気に入りのミステリ作家はヒラリー・ウォーです。
 といっても、まだ三冊読んだだけなのですが。
 読んだ三冊というのはいずれも創元推理文庫から出ている「失踪当時の服装は」「事件当夜は雨」「冷え切った週末」。ミステリのベスト100選などをすると「失踪〜」が上位に入りますが、私は「事件当夜〜」のほうが面白く読めました。
 ヒラリー・ウォーという作家は1950年代に警察捜査小説を流行らせた最初の作家という定義をされているようです。猟奇的事件とサイコな犯人、それをけれんみ・薀蓄たっぷりに書上げる作品群にうんざりしている私には、地道な捜査を描きつつ、しっかりとしたミステリの構造をもった彼の作品がとても魅力的にうつります。
 残念なのは邦訳が少ないのと、「ながい眠り」「生まれながらの犠牲者」「死の周辺」「失踪者」等の出ているハヤカワ・ミステリが手に入りにくいこと。
 もっか古本屋探偵・関悦史先生に捜索を依頼しているところです。

2004/06/15(火) お叱り
 貴重な関悦史先生の作品を私個人だけでなく、もっと多くの人に知って欲しいとの意図で立ち上げたHPでしたが、関先生ご本人よりお叱りを受けてしまいました。
  とりあえず俳句と評論関係のコンテンツはしばらく閉鎖いたします。本人の検閲の後、当HPも存続するかどうか決定したいと思います。とても残念です。

2004/06/14(月) ドラマ銭形平次「切腹直前!殺人者にされた与力」
 前回が面白かっただけに、今回の話にはがっかりしてしまいました。
 平次の上役の笹野が罠に落ちて殺人の濡れ衣を着せられるという話。
 空から鯉が振ってくるという謎や、証拠・証人が消されてゆくという展開自体は面白かったのですが、肝心の無実の証のたてかたがお粗末。
 笹野の刀についた血曇りと血のついた懐紙が人ではなく鯉の血であることを平次が暴くのですが、あれだけ周到に証拠・証人を消していく犯人が、懐紙に鯉の鱗をつけたままにしておくようなミスを犯すなんて、あまりに安易です。
 もっともそれ以前に、証拠の鯉を自分たちで食べてしまうのならともかく、道端に捨てている行為もひどく杜撰なのですが。
 次回の内容も、事件の謎を追うというより、身内のお静に危険の迫るサスペンス調の話のようで、残念です。
 

2004/06/13(日) アボンリーへの道“Road to Avonlea”
 もともと海外ドラマは好きなほうなのですが、金、土の深夜にまとめて再放送している「アボンリーへの道」は別格の面白さで、大・大・大好きなドラマです。
 題名からもわかると思いますが、原作はモンゴメリー。舞台は「赤毛のアン」と同じ架空の町アボンリーです。アン自身は出てきませんが(話はアンの時代より少し後)、グリーンゲーブルズにはちゃんとマニラ・カスバートが住んでいたりします。
 海外ドラマらしく登場人物たちはしだいに年をとっていきますが、この第一回を偶然(たまたまつけたらそれが一回目でした)見られたことは非常な幸運でした。ここ数ヶ月、録っておいた話を毎日一話ずつ大切に楽しんできましたが、シリーズも最後期。主人公のセーラももう登場せず、ちょっぴり残念です。

2004/06/12(土) S.F.soubd furniture-capsule-
 大好きだった「空気公団」の活動停止による喪失感を埋めようとしてか、最近よくCDを買います。
 CKBB、ephemera、tribute toはっぴいえんど、天才てれびくんワイド天テレまくら、OUR REBEL SONGS、はやしいと・・・そして一番最近購入したのがcapsuleです。
 このcapsuleの最新アルバム、コンセプトは「60年代の人たちが考えていた未来」なのですが、なぜこれを買おうと思ったのかといいますと、先日見た映画「キューティー・ハニー」が原因です。
 といっても「ハニー」本編とはまったく関係がなく、先付けされて上映されたアルバム収録曲「ポータブル空港」のPVを見て、そのオシャレさに感激したからなのでした。(たった3分のショートアニメなのですが、ハニーより印象に残っています)
 監督はジブリの百瀬義行。この組み合わせはハウス食品CM「おうちで食べよう」シリーズですでにテレビで流れてもいます。ちなみにそちらで流れた曲「レトロメモリー」も、本アルバムには収録されています。
「ポータブル空港」関連ページ↓
http://www2.cutiehoney.com/html/porta.html

2004/06/11(金) 銭形平次捕物控(一)野村胡道 嶋中文庫
 子供の頃、時代劇と刑事ドラマばかり見せられていたこともあって「銭形平次」には特別な思い入れがあります。
 TVの「銭形平次」は同じ時代劇の「水戸黄門」とは違い、よく見ていないと筋や犯人、結末の意外性などがわからなくなるという、意外と複雑な人間関係や展開を見せます。それも道理で原作は本格的なミステリ。原作者の野村胡道もそのつもりでいたようです。
 ちなみに銭形の親分さんというと大川橋蔵さんだった私ですが、最近の村上弘明もだんだん気に入り始めております。

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