ロバの耳
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2004/11/05(金) 本・銭形平次捕物控(六)『結納の行方』野村胡堂 嶋中文庫
 今回は、謎の提示になかなか良いものが多かったです。解決が少し物足りない感じもしましたが。

 表題になっている『結納の行方』は、馬に積んでいた結納金三千両が、届け先に着いて中を開けると砂利に変わっていた、という話。まるで最近流行のマジックのようなネタですね。

 設定で面白かったのは『麝香の匂い』。大通気取りの大店の若旦那が遊郭でお気に入りの遊女たちや幇間、用心棒などと、店の灯りを消しての目隠し鬼をやります。その鬼役の用心棒が脇差しで一差しで殺され、幇間は庭の大石に打ちつけられて虫の息。嬌声が悲鳴へと変わります。

 平次の物語、よく文中に一両の価値についての記述が出てくるのですが、この文章が書かれた当時の価値比較なんですね。ちなみに『結納の行方』に出てくる記述を引いてみると…。

「一両はざっと四匁、その頃の小判は一枚でも今(昭和10年頃)の相場にして六十円ぐらいにつくわけで、三千両の値打ち、直訳して十八万円、経済力は三十万円にも相当するでしょう」

 『一文と一両の価値』というサイトには江戸時代のものの価値と現代の価値が比較してある表があって面白いのですが、その中でもっとも簡潔に比較したものを引きます。

 食べ物で比較すると、1文=5〜30円、1両=4〜20万円。
 労賃だと1文=30〜50円、1両=20〜35万円くらい。

 この価値で上記の引用文を現代価値に改めると…。

「一両はざっと四匁、その頃の小判は一枚でも今の相場にして二十万円ぐらいにつくわけで、三千両の値打ち、直訳して六億円、経済力は十億円にも相当するでしょう」


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