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2004/11/29(月)
落語・『鶴屋善兵衛(1)』五代目柳家小さん
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10月の26日に放送された『三人旅』の続きです。「来週の月曜日に放送します」と言った話が、一月たってようやく流れました。再放送なのでいろいろ組み直しがあったのでしょう。
小田原に着いた八、熊、文五郎の三人は、馬子から紹介された「鶴屋善兵衛」という旅籠を探して回ります。字が読めないうえに人に場所を聞くというのも江戸っ子の恥と、相手方から声をかけてこさせようと四苦八苦。文五郎に腹痛のふりをさせ、声をかけて来た相手に案内をさせようということになりますが、最初に声をかけてきたのが「鶴屋善兵衛」の主人。それでようやく宿に落ち着くことができます。 さて、八五郎は後の二人が風呂に入っている間に、馬子の話通りにこの宿に夜のお相手をする女性がいるかどうかを主人に確かめてみます。すると、いることはいるが二人しかいないとのこと。それでは数が合わないと文句を言うと、もう一人用意できることはできるが、それが喜寿の祝いを終えたばかりの比丘尼だといいます。 それでは役に立たないと、いったんは断ろうとした八五郎ですが、ちょっとした悪戯を思いつき、その比丘尼を連れてくるように主人に頼みます。なんとその老比丘尼を、文五郎をうまく騙して押しつけてしまおうというのです・・・。
かつて東海道の宿場には、「飯盛り女」という女中がいて、これが飯も盛れば、足の汚れも拭く、さらには夜伽の相手もしたのだとか。これをある地方では「おしくら」といい、別名「おしくら」という題でもやられています。また伊勢詣りを行きは中山道、帰り東海道とやる方もいて、その場合の「鶴屋善兵衛」は、熊谷から碓氷峠の間にある宿ということになるそうです。
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