ロバの耳
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2004/11/30(火) 私事・電源落ち
 N氏のほうは問題が無かったようですが、私の方はかなりやばいかもしれません。

 昨日、Sとネットゲームの最中にいきなりPCがパチッと音がして電源が落ちてしまいました。慌てて近づくと、横にした筐体の左側がひどく熱をもっています。
 とりあえずコンセントを抜いて、これはどうしたものか・・・と悩んでいると、Sから電話。「ああ、それはもうHDはおしゃかだな。バックアップ、してた? 消えてる可能性大だよ」と散々な弁。ここまで書いてきた新作がパーかよ・・・と頭が真っ白になりかけて、サポートサービスに電話するからとSの電話を切り、サポートに電話するとすでに時間外。(買った当時は22時までとなっているのが、現在は20時までになっていた)
 呆然としたままコンセントを差しなおすと、なんと電源が入って自動的にPCが起動しました。とりあえずHDをチェックすると、中味は無事。ホッとする間もなく慌てて作品のバックアップをしました。

 とりあえず今は使えてますけれど、壊れるのも時間の問題でしょうか。ちょうどまる二年使ったんですけれど。

 ズッコケ三人組完結
 ズッコケ三人組シリーズが、五十巻めとなる『ズッコケ三人組の卒業式』で完結するそうです。

 作者の感慨はひとしおでしょうが、個人的にもよくここまで続いたなぁ、と驚いています。後ほどテレビドラマ化したり映画化したりとメディアでとりあげられるようになったときも驚きましたが、 第一作『それいけズッコケ三人組』を買った読んだ小学生の当時、まさかこの話にこんなに続編が出るとは予想していませんでした。(確認したら、その本はいまだに我が家にありました)
 イラストを書いていらした方(前川かずお)亡くなられていたんですね。今は別な方(高橋信也)が引き継いでいらしたんだとか。

 四作目くらいの『ズッコケ探偵団』だか、『宝探し』の話くらいまでは読んだような気がするんですが・・・。同世代であれを全作読んだ人っているんでしょうか。

2004/11/29(月) 落語・『鶴屋善兵衛(1)』五代目柳家小さん
 10月の26日に放送された『三人旅』の続きです。「来週の月曜日に放送します」と言った話が、一月たってようやく流れました。再放送なのでいろいろ組み直しがあったのでしょう。

 小田原に着いた八、熊、文五郎の三人は、馬子から紹介された「鶴屋善兵衛」という旅籠を探して回ります。字が読めないうえに人に場所を聞くというのも江戸っ子の恥と、相手方から声をかけてこさせようと四苦八苦。文五郎に腹痛のふりをさせ、声をかけて来た相手に案内をさせようということになりますが、最初に声をかけてきたのが「鶴屋善兵衛」の主人。それでようやく宿に落ち着くことができます。
 さて、八五郎は後の二人が風呂に入っている間に、馬子の話通りにこの宿に夜のお相手をする女性がいるかどうかを主人に確かめてみます。すると、いることはいるが二人しかいないとのこと。それでは数が合わないと文句を言うと、もう一人用意できることはできるが、それが喜寿の祝いを終えたばかりの比丘尼だといいます。
 それでは役に立たないと、いったんは断ろうとした八五郎ですが、ちょっとした悪戯を思いつき、その比丘尼を連れてくるように主人に頼みます。なんとその老比丘尼を、文五郎をうまく騙して押しつけてしまおうというのです・・・。

 かつて東海道の宿場には、「飯盛り女」という女中がいて、これが飯も盛れば、足の汚れも拭く、さらには夜伽の相手もしたのだとか。これをある地方では「おしくら」といい、別名「おしくら」という題でもやられています。また伊勢詣りを行きは中山道、帰り東海道とやる方もいて、その場合の「鶴屋善兵衛」は、熊谷から碓氷峠の間にある宿ということになるそうです。
 

2004/11/28(日) アニメ・名探偵ポアロとマープル
 『エンドハウス怪事件』
 あらすじの方は11月12日に書きましたので省略します。

 まず残念だったのは、地震による緊急報道番組のためのずれこみで、今月見られるはずだったマープルの『パディントン発4時50分』が1月放送になってしまったことです。次回からは『クリスマスプディングの冒険』。季節ものなので、先に放送することにしたようです。

 この『エンドハウス』、アニメ作品として見た場合しみじみ感じたことは、俳優を声優として使う事に対する疑問でした。
 『ハウルの動く城』でも、ハウル役を木村拓哉がやっていて、「あんまりうまくないなぁ、でも、宮崎作品の主役級の男の声を男性がやった時は、伝統的に声優としてあまりうまい役者を使ってないから、こんなもんかなぁ」
 と思ったりしたのですが、この『エンドハウス』ではそれ以上にひどいものでした。
 話の核となる二人の女性を伊東美咲と中山忍がやっているのですが、これがひどい。ちゃんとした声優がやればもっともっと見られる作品になると思うのに、やっぱり声優はプロがやらなきゃ駄目だなぁとつくづく思いました。
 話題作りのために若い人気俳優に声優をやらせるのはやめて欲しいものです。

2004/11/27(土) 私事・海軍カレー
 『歴史群像』の12月号に、「海軍カレー物語」という記事があり、作り方も載っていたので実際に作ってみました。

・材料(5人分)
フォン(牛骨から煮だしたスープ。またはビーフコンソメ)1200cc
カレー粉大さじ6杯
小麦粉大さじ2.5杯
タマネギ500g
馬鈴薯400g
人参250g
牛肉300g
牛脂(ヘット)140g

・作り方
aカレールー
@フライパンに牛脂70gを入れて加熱します。温まると溶け出して液状になるので、グツグツ煮立ってくるくらいのところでカレー粉を投入します。
A十分溶けた牛脂にカレー粉、小麦粉を投入して混ぜます。ヘラを寝かせて手早くまんべんなくかき混ぜます。丁寧に仕上げれば、香りも口当たりも良くなるそうです。
B香りが立つと同時にとろみもでてきたところでルーの完成です。あまり火を通し過ぎると香りが弱くなることがあるので加減が大切です。辛みの強弱はカレー粉の量で調整します。

b具材を炒める。
@鍋に牛脂70gを入れて加熱し、溶けて沸いたところにタマネギを入れて炒め、色が透けて見えるようになったら、人参、馬鈴薯を入れてさらに堅さがなくなるまで炒めます。
A炒めた野菜にフォンと牛肉を加えて煮込みます。
Bタマネギや肉が煮くずれる程度まで煮込みます。賽の目の馬鈴薯や人参は形が残っています。しっかりした食感が欲しい場合は煮込みを短めにします。

最期にaルーとb具材を合わせて煮込みます。

 以上が「海軍割烹術参考書」をもとに再現したカレーライスの作り方だそうです。この他に「果実を入れると旨くなる」「ニンニク、ショウガを入れるのもよい」とあったことから、私はリンゴのすりおろしたものと、ニンニク・ショウガを入れてみました。

 不徹底だった点は、それがキモであるはずの牛脂です。
 買い物を母に頼んだのですが、スーパーのお肉のコーナーに置いてある無料の牛脂、あれが一つで約7g程度しかなく、さすがに母はそれを20個もごそっと取ってこられませんでした。しかたなく代用にバターを使おうとしたら、50g程度しか残っておらず、やむをえず具材炒めにはサラダ油を使いました。

 で、出来上がりのほうですが・・・。
 父は「田舎のカレーだ」、母は「辛い」という感想。
 ただ、三人が共通して感じたことは、市販のカレールーを使った時よりもくどくないということ。胃には軽く、後味もすっきりしています。
 反省点としては牛脂を充分に使わなかったことと、具材の煮込み方が少し甘かったような感じがしました。まだ残っているので、実はこれからいい感じに仕上がるような気がします。それから少しカレー粉を炒め過ぎたかもしれません。
 昔、「美味しんぼ」に、カレー粉は全部炒めずに半分だけ炒めるといいというような話があった気がします。今度作るときは、そうしてみようかとも考えています。

 

2004/11/26(金) 私事・父の絵結果
 入賞ならず、でした。
 己の実力を思い知らされたと言っております。
 さらに精進して、次に挑戦するそうです。

2004/11/25(木) 映画・『ハウルの動く城』監督/宮崎駿
 思ったことをそのまま書きつらねてみます。

 大恋愛映画です。それも『なかよし』系の少女マンガのような。ということは、宮崎監督は小学生から中学生にかけての夢見がちな女の子を対象にこの作品を作ったのでしょうか。まぁ、最近は少女マンガの好きな夢見がちな男の子も少なくないですが。

 前半は単純に「凄い」と思いました。見事なファンタジィの世界を現出したなぁ、と。
 中盤から展開が強引になってきて、筋がかなりあやふやというか、いったりきたりというか、前に進んでいるんだかいないんだかわからない感じになりました。
 ラストは大恋愛ロマンでまとまりました。

 この作品、子供や中高老年層は果たして面白いと思うのでしょうか。宮崎監督の名前でかなりの観客が入っているようですが、その中に本当に満足した人はどれくらいの割合なのでしょう。疑問に思います。そういう意味ではもっと対象年齢をきちっとしぼった方が良いのではないかなぁ、と思いました。八方美人をしようとすると、いろいろなところに齟齬が出てきます。

 敵と味方の区別がどんどんなくなっていくのは宮崎作品の特徴ですが、今回の作品ではかなり説得力がない気がします。最期に戦争をやめる理由もかなりいい加減。途中の戦火に包まれる街の描写が陰惨なだけに、こんな簡単に戦争終結がなるのなら、これまでの物的人的被害はなんなんだと思えてしまいます。

 恋する女の子が主人公・ファンタジィ・戦時下・ヒーローがデモーニッシュに染まっていく等々、非常によく似たような他のアニメ作品に『天空の城エスカフローネ』があります。こちらの方がテレビ・シリーズで長かったぶん、説得力がありました。
 
 最初、ちょっとブスだつた主人公のソフィは、最期は宮崎ヒロインの基本形(クラリス・ナウシカ)になりました。おさげ髪を切る、というのは『ラピュタ』のシータでもあった演出ですが、女性の自立や大人への成長を暗示しているのでしょうか。

 結論からいうと、個人的には前作『千と千尋の神隠し』の方が良い出来の作品だったと思います。アニメーションとしての動きも期待していたほどではなかったですし、いろいろな意味でこれまでの焼き直しが多い。一つくらいは「新しい挑戦」が見たかったです。動く城の描写にしても、同じモチーフの大友監督作品、『スチーム・ボーイ』の方が上でした。(日記の7月27日に詳細)
 

2004/11/24(水) 私事・父の絵その2
 10月16日に紹介した父の絵ですが、明日から三日間、宮城県美術館県民ギャラリーで展示されます。
 どういういきさつでそうなったのかを聞いたところ、いつの間にか両親とも「いきいき倶楽部」という団体の会員になったのだそうで、その会の主催する『第12回宮城シニア美術展』に展示してみるということらしいです。賞をとれば賞金ももらえます。とれるといいですね。
 定年後、父はかくのごとく割と頑張っています。
 ただ、最近は犬にかまけてなーんにもしてませんが。

2004/11/23(火) 私事・クイックルワイパー
 このところ、晴天とお休みが続いて気分もいいですね。

 こういう時は布団を干したり、部屋の掃除をしたりするのもまた一つの楽しみなのですが、掃除なんてものはいくらしてもすぐに埃がたまるんですよね。
 毎日まめにやるのが大事なことはわかっているのですが、モップで拭いて、雑巾で水ぶき、なんて作業はそう毎日やっていられません。

 で、クイックルワイパーを購入してみました。若妻・千明がCMをやっているやつです。

 前から「すいすい簡単、クイックルワイパー♪」というCMソングがどの程度真実なのかという関心を持っていたのですが……これ、フローリングの床には絶大な効果がありますね。本当に簡単に床がぴかぴかになって、思わず感激してしまいました。

 これなら毎日、気分が煮詰まったときなどにすいすいやれます。いや、良い買い物をしました。

2004/11/22(月) 落語・『らくだ(1)』三代目林家染丸
 本家上方版の『らくだ』です。
 『らくだ』は好きな話で、志ん生、小三治の録音は何度聴いても飽きません。
 でも、つくづく落語というものは、自分の好きな噺家がやっているか、そうでないかですね。何度も聴いている話ですから、当然、筋やらくすぐりやらはすっかりわかっているわけです。好みの噺家がやっているときはそれが楽しみになり、どうでもいい噺家がやっているときはうんざりしてしまう。
 今回は残念ながら後者でした。

 『らくだ』はかなり長い話で、しかも難しい話とされています。

 本名はうま=Aあだ名をらくだ≠ニいう乱暴者が、ふぐに当たって死んでしまいます。それを発見した兄弟分の熊さんが、偶然立ち寄ったくず屋にあちこち使い走りをさせます。くず屋は嫌々ながらも月番や大家などに葬式を出すための無心をしますが、嫌われ者のらくだの死をみんな喜びこそすれ、協力などしたがりません。

 死体を扱う話だけに、下手にやると辛気くさい話になりやすいですし、何度も使い走りをさせられるくず屋の描写にうんざりしてしまいかねません。
 さすがの小三治も、この話をやる前はいろいろ悩んだという話を聞いています。前の日に試しに娘の前でやって見せたら「恐い」と言われたと語っていました。

 余談ですが、最近、エノケンの幻の映画が発見されて、浅草で上映されているというニュースをテレビで見ました。
 この題名が『らくだのうまさん』。リポートをしていた女子アナが、「エノケンさんは主人公のくず屋さんをやっています」と語っていて、写った映像がエノケン扮するくず屋が死体を背負わせられるシーン。
 あきらかに『らくだ』を映画化したものですね。たぶん、あの女子アナ、そんなことはまったく知らずにリポートしてるんだろうなぁ……。

 ドラえもんの声優交代決定

 ついに、あの長寿アニメ『ドラえもん』のXデーが決まりましたね。
 今朝の朝日新聞に、「『ドラえもん』の主要キャラクター5人の声優が来年の4月から一新される」という記事が載っていました。 理由は、「声優の年齢が全員60を超えたため」。大山のぶ代さんの体調に不安でもあるのでしょうか。
 次を誰がやるかはまだ決まっていないそうですが、誰がやっても初めはしっくりこないこと必至でしょう。下手したら番組生命が危うくなるかも。
 しずか役の野村道子さんは『サザエさん』でワカメもやっていますが、こちらも降板してしまうのでしょうか。

2004/11/21(日) 本・ローマ人の物語15『パクス・ロマーナ(前)』塩野七生 新潮文庫
 初代皇帝アウグストゥス(オクタヴィアヌス)の帝政に到るまでの長き政治物語の前半です。

 彼は、かつての王政を連想させる一人の人間が権力を握ることに過剰な拒否反応を示すローマ人たちを、悪く言えばうまく騙しながら、次第に帝政の礎を築いていきます。
 アウグストゥスは政治の天才でした。それは決して陰謀めいた方法をとってはいません。誰かの血を流すこともありません。全ては合法的に行われていくのです。元老院議員たちにはかつての権威を復活させてやり、あたかも共和制への回帰をするかのごとく見せます。しかし、それはすでに形骸化した権威であり、自分は一見して役に立たないような敬称や権利を手にしていきます。それらは一つ一つはなんでもないことのように思えるのですが、全てが繋がったときに全てが帝政の布石になっていくというのですから、まるで出来の良いミステリの筋立てのようです。

 私が意外に思ったのは、「皇帝」という言葉に対してもっていたイメージと、アウグストゥスという人物がかなりかけ離れていることです。普通、「皇帝」というと、権力を手中に収め、えばりくさって贅沢三昧、豪邸で女性をはべらかす・・・という印象があるのではないでしょうか。私は「皇帝」というと始皇帝を初めとする中国の皇帝たちを連想していたので、このようなイメージを「皇帝」に対して定着させてしまったのだと思います。
 ところが前任者のカエサルもそうですが、権力を手にしたアウグストゥスが行っていくのは、財宝集めでも女漁りでもなく、ローマを中心とした恒久平和のためのインフラ整備や対外政策なのです。

「統治とは、統治される側の人々までが納得する何かを与えないかぎり、軍事力で押さえつけようが反対者を抹殺しようが、永続させることは不可能事である」

 作者の言葉ですが、カエサルにしろアウグストゥスにしろ、真の政治家とはなんと面倒臭いものかと思います。自分勝手で欲望の塊である人間たちを、見返りも期待できないままにたばねていこうとする努力。一体、何が彼らにそのような熱意をささげさせたのでしょうか。

11月絵日記の続き


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