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2004/10/12(火)
『孝行糖(2)』三代目三遊亭金馬 『婦系図』 初代 柳家三亀松
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やっぱり名人上手と呼ばれる落語家は、キャラのやりわけが見事です。 志ん生のCDなど聴いていると、一人でやっているのはわかっているのに、いつのまにかそれぞれのキャラを別々に認識させられている自分に気が付いて、驚かされます。 金馬もその点ではひけをとりません。『孝行糖』でも、周りの人間と主役のバカのキャラの演じわけが見事。これができていないとどんな話でもイマイチ面白くない。逆にどんなにつまらない話でも、聴かせられる人には聴かせられてしまいます。
初代の三亀松は、今日、初めて認識した芸人さん。 1901年、材木問屋に生まれたのですが、生来の芸事好きが高じて幇間になります。それが大正年間に素人の芸人集団に混じってちょこちょこ高座に出るようになって、やがて認められてプロになったのだそうです。 今日の話も艶笑落語で、長唄・都々逸をおりまぜて面白おかしく語っておりました。とにかく女性の声色が艶っぽい。ご自身でも、戦時中は自分の「あんた」という呼びかけが卑猥で、検挙されたことがあるなどと言っておりました。
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