Diary in 日高
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2006/10/30(月) ありがとう
朝、部屋のカーテンを開けると、真っ青な空が目に飛び込んできた。空気はきりりと冷たいけれど、その分本当に美しい青一色。やっぱりこの日は、あの日と同じ青い空が似合う。これまでに何度も訪問したけれど、必ずこの日は晴れ。スズちゃんが待っていてくれると、自然とそう思うことができるくらい優しい空。

おいしい朝食を頂き、「また来ます」とお礼を述べてホテルヒルズを出発。周りの牧場さんで草を食んでいるお母さんやとねっこちゃん達にお別れを言いながら、一番行きたかった場所に車を走らせる。途中、いつものお花屋さんに立ち寄ると、大きな花籠を作っているところだった。メッセージには『祝:ダイワメジャー号優勝』と書かれている。「社台さんへのお花ですか?」とお聞きすると「そうですよ」という答え。8年前、私がこれから伺うところにも同じレースで優勝した彼へのお花がたくさん届くはずだったのに…そう思うと何とも言えない気分になった。でも、今日この青空の下、きっとあなたは待っていてくれるから、私が黄色と緑のお花を持って行くね。

彼のお家の前を通ると、久しぶりにとねっこちゃん達が元気に遊ぶ姿が見えた。目の覚めるような綺麗な紅葉を背景に、それ以上に美しいお馬さん達が過ごす姿。そして、静かに温かく訪れる人達を迎えてくれる彼のいる場所。青と緑、黄色と赤に囲まれてスズちゃんは待っていてくれた。お花と持っていったリンゴをお供えしてしばらく黙って目を閉じた。正直、今回はあまりにも色々なことがあって、ここには来れないと思っていた。それでもどうしてもここに来て、ずっと心を支えてくれたスズちゃんに会いたかった。皆さんから託されたメッセージを伝え、私が伝えたかったことを語りかけ、目を開けるとそこには金色に輝く栗毛さんが立っていてくれるような気がした。手を伸ばせば届くと、何の疑いもなくそう感じられるような…。紅葉が風に揺れ、緑の草がそよぎ、その中でスズちゃんが「よく来たね」と言ってくれているような感覚に、「ありがとう」を何度も繰り返して、何度も涙を拭いた。そして、横の放牧地を見ると、元気に走る栗毛さんの姿。元気なとねっこちゃん達の中でも、ひときわ元気に、そして走るのがたまらなく楽しそうに先頭を走る子。この場所できっとスズちゃんもこうして走っていたのだろうと、しばらく何もかも忘れてその姿に見入っていた。息を弾ませて、誰よりも先を走る子。こちらに駈け寄ってきて、澄んだ瞳でじっと見つめられた時、今この瞬間をこの子とスズちゃんと、そして自分が共有できたことを何よりも嬉しく思った。ずっとずっとこの瞬間に浸っていたいと…。ありがとう、スズちゃん。こんなに優しい時間を過ごさせてくれて。次は5月。新緑の中で待っていてくれるスズちゃんに会いに来ます。また皆さんからのメッセージをいっぱい持って。私が伝えたいことをいっぱい心に詰めて。真っ青な空の下で待っていてね。

今回は最終日に社台SSにお邪魔することにしていたので、平取から早来(安平)へ。まず下の放牧地にお出でのテイオーパパにご挨拶。☆のために頑張って動画も撮らせて頂いて、ここでは最高齢になったパパに「いつまでもお美しくお元気で」とご挨拶をして上の放牧場へ。いつものように豪華なラインナップを堪能させて頂いた。今年は一頭しかお相手しなかった(できなかった?)ウォーエンブレムに始まり、VIP馬房にお住まいのシンボリクリスエス。クールなイメージとは違って、訪問客に興味を持ったのか「部屋にはいろうかな〜」という体勢のまま、長いことこちらを見てくれていた。そこから一気にネオユニヴァース、マンハッタンカフェ、ダンスインザダークにホワイトマズル。ダンス君は座って休む姿まで披露してくれて、思わずカメラを向けて連写(笑)。スペシャルウィークも元気で、あちこちに移動しては美味しそうに草を食べていた。現役時代の応援馬、アドマイヤコジーンも少し白さは増したけれど相変わらずキリッとして写真写りは一番Good。それに負けじとスウェプトオーヴァーボードもかっこよくポーズを決めてくれた。自分なりにいい写真が撮れて大満足。次の放牧地に移動する際に、係の方がお墓の方を指さして「花があがっているところが、アドマイヤベガのお墓なんですよ」とおっしゃった。毎年秋にお邪魔すると、そこには担当をされていた方からのお花が供えられている。同厩だったスズちゃんとアドマイヤベガは、お空に向かった日も近かったんだ、と改めて思う。今頃一緒に広い空を走っているのかな。

ディープの凱旋門賞とその後の話をしながら歩いていくと、左の放牧地でぺた〜っと顔を地面に付けて寝ているお馬さんが一人。「うちの一番の新入りです」と係の方。「ちなみに…?」とお聞きすると笑いながら「リンカーンです」。うそ〜!引退は知っていたけれど、こんなに早くこちらに移動していたなんて。しかも現役時代は絶対に見せたことがない、リラックスした表情と格好(笑)。思わず「かわいい!」と出てしまう程、あのシンボリクリスエス相手に戦った有馬記念の彼とは違う、愛らしい姿にしばし釘付け。同じ状態のまま目だけで「さよなら」と見送ってくれるリンカーンにバイバイをして隣のフジキセキ(彼も立ったまま寝てました(^^;)、サクラバクシンオー、フレンチデピュティにご面会。途中通った放牧場では、タニノギムレットが谷水オーナーの訪問を待ちながらブラッシング中。今でも走りそうなくらいピカピカの馬体が一層輝いていた。約一時間、「ポストサンデー」のことを中心にお話ししながらの見学はあっという間に終了。次にお邪魔するときにはディープもここにいることを期待して…。

今回の旅の最後は、NHPでの騎乗レッスン。お相手は『北の零年』で吉永小百合さんのお相手をしたバーズ君。とってもお利口さんで、ヘタッピな私でもちゃんと駈歩を出してくれる。おかげさまで楽しくレッスンができて、本旅行も日程終了。

まるで数時間に感じる3泊4日の旅。来年の5月、また元気で来れるように頑張らなくっちゃ!


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