Diary in 日高
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2005/10/31(月) 青と黄色と緑と
待つのは長いのに、来てしまうとあっという間に過ぎていく日高での時間。やはり幸せな時間は早く過ぎてしまうのだろうな。今日は旅の最終日。そして4日間の中でも一番いいお天気。だって今日は、スズちゃんに会いに行く日だから。

秋晴れのお天気の下、車を平取に向けて走らせる。何度も見た光景なのに、帰ると思うと切なくなってしまう。次のこの景色を見られるのは来年の5月。その頃にはまた生れたばかりのとねっこちゃん達が、一生懸命脚を踏ん張って草を食んでいるのだろう。歳は取りたくないけれど(笑)、日高に戻れる日だけは一日も早く来てほしい。

平取の街に入って、まずはニンジンとバナナを購入。そしていつものお花屋さんへ。去年もそうだったけれど、お店の中には「11月1日配達」の注文がたくさん貼ってあった。お届け先はみんな同じ。多くの注文に「黄色と緑のお花」とリクエストが書かれてある。私も同じリクエストをして花束をお願いした。綺麗なお花を受け取ってお店を出ようとすると、お店の方が「お線香はいりませんか?」と差し出して下さった。「稲原さんのところに行かれるんでしょう?持っていって下さい。」別の方は「メッセージカード使いますか?」とまで聞いて下さった。ご厚意に甘えてどちらも頂き、この旅で一番行きたかった場所へ向かった。

真っ青な空に白い雲。紅葉した木々に囲まれて、彼は確かにそこにいてくれた。日高に発つ前、スズちゃんへとお送りしたリンゴが供えられている。稲原牧場さんのお心遣いに感謝し、自分でも持ってきたリンゴとニンジン、バナナとお花を供えた。そして座って話しかけた途端、涙が止まらなくなった。限りなく優しい時間。悲しいはずなのに、いつ行っても、温かい風が吹いている場所。その風を感じているだけで、心が洗われるような、自分が一番正直になれるような気がする。だから涙が出たのかもしれない。そのまま色んな事を話した。昨日の天皇賞が無事に終わったこと。スズカマンボ君が優勝はできなかったけど頑張って無事に帰ってきてくれたこと。スズちゃんが初めて走った『秋・天』の優勝馬エアグルーヴちゃん以来、8年ぶりに女の子が優勝したこと。ディープインパクトが3冠を無敗で勝って、武さんがまたすごい記録を残したこと。旅行に来る前、☆からまた(笑)落ちて怪我をしちゃったこと。でも「もう乗るのをやめよう」なんて一度も思わなかったこと。いつもいつもスズちゃんに心の中で話しかけていること…。いっぱい話して、顔を上げた時、優しい秋の日差しの中、彼はそこに立っていてくれた。黙ってこちらに、あの優しい瞳を向けてくれながら。そう感じられる瞬間を逃したくなくて、また目を閉じた。

しばらく風の流れに浸りながら、ただその音に包まれていた。ここを訪れる人達は皆同じように感じるのだろう。優しい風の中、彼が一緒にいてくれることを。目を開けたとき、穏やかな光が木々の間から差し込んで、「今日はありがとう。」と言ってくれているような気がした。隣の放牧地で、仲良く草を食んでいるとねっこちゃん達を眺めながら、きっとスズちゃんもこんな風に過ごしていたんだろうなと思った。来年のお誕生日の頃、春の日差しの中で待ってくれているスズちゃんに会いに来るね。それまで皆を見守っていて。すべてのお馬さん達が幸せに暮らせるように…。帰りたくない気持ちを抑えて車に乗り、何度も何度も振り返って大好きな場所を後にした。

今まで何回も平取に来ているのに、一度も参拝をしたことがなかった義経神社。境内への階段を上がって目に入ったのは、沢山の寄進された旗。一つずつ見ると、すべて懐かしいお馬さん達の名前が書いてある。愛馬の無事を願った旗。なぜここが愛馬の無事を祈る神様として信仰される理由を読み、義経の活躍がその愛馬の功績が大きかったこと、その義経がこの馬産地に来たことが由来だと知って納得。早速私も☆のために『馬体安全』のお守りを買い、☆を始めお馬さん達皆さんの無事を祈った。ちなみに主人が買ったのは『勝ち守り』。さて効果があるのかどうか(笑)。次の日高巡りから、ここも訪問場所の定番になりそうだ。

すでに午後になり、最後の目的地ノーザンホースパークへ。ずっと騎乗できずに2週間も練習していないブランクを何とか埋めたいと、体験乗馬をお願いしようと決めていた。実は出発の2週間前、落馬負傷し騎乗停止がかかっていた(涙)。ここのお馬さん達は本当に安心して練習できる。以前も心の傷を癒してもらうべくここで練習して立ち直ったことがあり、今回もぜひ「大丈夫」という手応えをつかみたかった。お相手はシェル君という21歳のおじいちゃん。ちょっと重いかな?と思うも、今の私にはちょうどいいお相手。15分速歩をさせてもらって、ずっと乗れなかった不安もしっかり解消。今度はまた自信を取り戻して、45分のレッスンを受けれるようになっていたいな。

それから会いたかった皆さんのところへ。春よりも現役時代応援していた皆さんが増えている。ひとり一人に挨拶をしてすべての厩舎回っても会いたい彼がいない。アドマイヤカイザー君。毎回ここ出会えるのを楽しみにしていたのに…。係の方にお聞きしようかと思ったが、厩舎の外側からしか見れなかったところにいてくれるはずと自分に言い聞かせて、聞くのをやめた。きっと春に来るときには、元気な彼に会えるはず。そしたらまた、加茂さんのお話をしようね。

最後は新しい娘のいるNF空港へ。私の好み全くそのもので、SRCのカタログを見た瞬間に「この子!」と決めた女の子。きれいな黒い馬体に可愛い流星。初めて本人に会えて感激。とてもいい子でツーショットも撮らせてくれた。パパであるステイちゃんに性格がよく似ているとか。パパみたいに勝負根性のある子に育ってね。とにかく無事で、また大きくなったあなたに会いに来るね。

お馬さんに囲まれて過ごした至福の時間。次は来年の5月。半年は長いけれど、☆と一緒に馬なりに過ごしながらその日を待っていよう!


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