Diary in 日高
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2004/11/01(月) 青空に包まれて
朝目が覚めると外はやっぱり雨。この日に日高にいられるだけで満足ではあるけれど、今まで一度も雨になったことなどない平取への訪問の日。レンタカーを借りにホテルを出た頃はザーザーの雨。今回だけは仕方がないかなと思いながら車を一番行きたい場所へ向けて走らせた。

出発して10分も経っただろうか。気がつくと雨は上がり、空には青空が広がっている。その空の青さは、彼がいるお家が近づくに連れて段々と広がり、その町に入る頃には朝があんなにすごい雨だったことを忘れさせるほどの晴天になっていた。青い空にきれいに浮かぶ雲。正直、こんなにお天気に恵まれるなんて思わなかった。そして思う。「やっぱりスズちゃんに会える日は晴れなんだ」と。途中で、いつも花束をお願いするお花屋さんに立ち寄ると、いつもは2人しかいないお店にたくさんの方がいて、総出で花束や花かごを作っている。ふと見ると貼られている注文書の届け先は皆同じ。お店の方から「どんなお花にしましょう」と聞かれたので、「私も同じところに持っていくんです」と答えると、「本当に幸せですね。何年経ってもこんなに皆さんに愛されて...。」と皆さん口々に言いながらとてもきれいな黄色と緑の花束を作って下さった。

お花と、地元のリンゴをようやく自分で持って会いに行ける。いつも以上にドキドキしながらスズちゃんがいてくれる場所へ。目に入ってきた彼の眠る場所は、すでにたくさんのお花に囲まれていた。それだけで自然と涙が出る。私もお花を置いて、「やっと今日会いに来れたよ、スズちゃん。」と話しかける。黙って目を瞑って風に吹かれていると、スズちゃんがそこにいてくれるのを感じた。説明のしようなんてない。ただ、心からそう感じた。優しい瞳をしながら、スズちゃんが緑の芝にいてくれる。

あの日のような、真っ青な空の下でどのくらい話をしただろう。どうしても今日会いたかったこと、☆と一緒に頑張って、春に会った時よりも気持ちを合わせて練習出来るようになったこと、おじいちゃまとお別れしたこと...。いろんな事を話していると、先ほどのお花屋さんがたくさんのお花を届けに到着。次から次へと運ばれるお花で、お墓が見えなくなってしまうほど。本当に、こんなにたくさんの人がスズちゃんを愛していて、もう一度スズちゃんに会いたいって思ってるんだね。どうか帰ってきて。もう一度、楽しそうに走るあなたに会わせて...。

いつまでもそこにいたかったけれど、そのまま一日中でもいてしまいそうだったから、ラスカル君に会いに行ってくるね、と伝えて出発することにした。別の方もお花を持って会いに来ていた。きっと誰もが同じ事を感じながら、スズちゃんとの時間を過ごすに違いない。また来ます。今度はあなたが生まれた優しい5月に。お話ししたいことをいっぱいバッグに詰めて。スズちゃん、今日ここで会ってくれて本当にありがとう。

後ろ髪を引かれながら平取を出発し、ラスカル君の過ごすブリーダーズSSへ。ラスカル君は放牧地のラチ近くで草を食んでいてくれて、写真を撮りながらお兄さんに会ってきたことを伝えた。毛の色も流星も全然違うけれど、目を見るととても似ている。どうか本当にお兄さんの分まで長生きしてほしい。スタリオンを一周してもう一度ラスカル君のところへ戻ると、草を食べるのを止めてふっと顔を上げてくれた。ラスカル君、いつまでも元気で、お兄さんの分まで素晴らしい子に会わせてね。来年の夏、元気なあなたに会えるのを楽しみにしています。

最後は☆の実家、鎌田スタッドさんへ。いつものように奥様が笑顔で迎えて下さった。「雨にならなくて良かったですね」の奥様の言葉通り、降り出したいのをしっかりと我慢してくれている空に助けられて、まずは離乳の終わったとねっこちゃん達の待つ放牧地へ。すぐに気がついた皆さんに周りを囲まれて、その愛らしさにしばしトロケてしまった。一番に紹介して下さったのが、かのオーゴンサンデーちゃんの弟君。触るのが申し訳ないくらい黒鹿毛が立派でちょっと遠くから見つめていると、興味を持ったのかトコトコと近づいてきてくれた。お鼻を寄せてご挨拶。君がデビューしたら、我が子のように応援するだろうな。それからステイちゃんのとてもきれいな栗毛の女の子。やっぱり同じくお鼻で挨拶。皆連れて帰りたいほどどの子も本当に可愛い。時々左右から挟み込みで近づいてきては、着ている物をパクパクする子達も。人なつっこい温かさに、これぞ至福の時という時間を過ごさせて頂いた。それから☆のお姉さん、フォアボードちゃんの待つ放牧地へ。無事に受胎して、来年1月にはお母さんになる予定とか。奥様が「おねえちゃん、いらっしゃい」と呼んで下さると、ゆっくりと私の方へ来てくれた。ご挨拶代わりに匂いを嗅がせてもらうと、やっぱり☆と同じ匂いがする。突然の失礼な行動にも黙って応じてくれて、しばらくおねえちゃんと女同士のお話。すでにお腹もふくよかで、お尻もしっかりお母さんのもの。今年のチビちゃんは本当に残念だったけれど、ぜひ来年は☆におばさんになってほしい。

☆の1歳になる妹さんは、丁度ウォーキングマシンで運動中。結構女の子にしては元気ならしく、ちょっとおてんばさんだとか。残念ながらまだオーナーさんが決まっていないらしいけれど、どうかいい方に巡り会って、ぜひ無事にデビューをしてね。

今回もとねっこちゃんやお母さん達にたくさん会わせて頂いて、皆さんの温かさに触れるたびに幸せな気分にさせていただいた。次に会える時まで、皆元気で過ごしていてほしい。そろそろ失礼しなければと思いながら、☆の大会での写真を見て頂きながらまたひとしきりお話。奥様はいつでも「ユメ(☆)を大切にして下さって」と言って下さるけれど、☆を生かすために「あと一週間、もうあと一週間待って」と頑張って下さった奥様とお嬢さん達にどれほど感謝の気持ちを申し上げたらいいものか。いつか本当に、元気な☆の姿を見ていただきたいと思う。

今日のお天気は絶対にスズちゃんの贈り物。素敵な一日をありがとう!


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