Diary in 日高
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2003/08/12(火) 浦河へ向かって
8月恒例、日高旅行の初日。ずっと楽しみにしていた旅だが、今回はあのすごい台風の後、しかもまだ被災された方達がたくさんいらっしゃる場所への旅だけに、はしゃぐ気にはなれなかった。訪問のお願いをしている牧場さんは大丈夫だろうか...。そう考えると、今日の天気のように気持ちは曇るが、とにかく浦河へ向けて出発することにした。

途中、増水しなおも濁流状態の川を横切る。被害がひどかった門別町・厚賀町・新冠町の辺りでは、道路に泥がかぶり、路肩にはなぎ倒され黒くなってしまった草花が...。この一帯に水が溢れた事実を伝えている。車の窓から見える景色は、いつもの優しいものとは全く違う、自然の脅威にさらされ、立ち向かっていかなければならない方達の辛さや厳しさのそれだった。一日も早く、大好きな日高がまた元気な町に戻ってくれますように、また犠牲になられた方達のご冥福と天国へと行ってしまった馬達や多くの動物達がどうか上の世界ででは幸せでいてくれるようにと祈りながら、3日間車を走らせた。
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今回もぜひ会いたかったお馬さん達が何人かいる。そのうちの一人が☆のファミリーのなかでも、今までは一般に見学が許可されていなかったシンボリルドルフ。☆にとっては偉大なおじいちゃん。初めてお会いするルドルフは、既に22歳だなんて信じられないほど、その馬体はきりりと引き締まりピカピカしていた。額の三日月がちょっと☆に似ているかも、などと親バカなことを考えつつ写真を撮らせて頂いた。

その後は鎌田スタッドさんへ。途中、訪問してもご迷惑にならないか電話をすると、台風の影響もほとんど無く、ユメウラナイママとチビちゃんは放牧中とのことだった。

奥様が笑顔で迎えて下さって、さっそくユメママとチビちゃんのいる放牧場へ。5月に会った時には本当に「チビちゃん」という感じだった今年の☆の妹さんはもう随分と大きくなっていて、見慣れぬ人間に興味を持ったのか、ポコポコと挨拶に来てくれた。その可愛いこと!悔しいのは何故だか主人の匂いが気に入ったらしく、私よりも主人にぴったりだったこと(笑)。それでも時々寄ってきては、服についているファスナーが珍しいのか、パクッとしてみたり...。そういえば、☆も同じように私のファスナーで遊ぶっけ。ユメママは、今お腹にいる仔と一緒に今年の秋には別の牧場さんへ行くことになるらしい。チビちゃんとの生活も本当にあとわずか。いっぱいママに甘えてね。ママの匂いを忘れないように、ママの温かさをいつまでも覚えていられるように...。

次に☆の2つ下の妹さんのいるところへ。4・5頭一緒の放牧地で、奥様が「どの子かわかります?」と問題を出された。すかさず主人が挑戦。その答えを聞きながら、「絶対その子じゃないって!」と心の中で反論。私が「この子だ!」と思った子がやはり妹さんだった。今年のチビちゃんもそうだけれど、ユメママの子達はみんな目がそっくりである。なんとも愛らしくて優しい瞳。それにしてもユメママには娘さんが多い。今まで生んだ5人のうち4人が女の子。現在、大久保厩舎所属のミキノパーミスト君だけが男の子。ユメママは女の子が好きなのかな(笑)?

そして一番上のお姉さん、フォアボードちゃんに会いに。現役を引退して生まれ故郷に戻った彼女は、今お腹に赤ちゃんがいる。先日も彼女のファンだという方が、訪ねていらしたそうだ。放牧地に入り、奥様が「フォア〜」と声をかけられると、ゆっくりと私達の方に向かってきてくれた。そして私の手に鼻を乗せてくれた。「あ、この匂い!」と思わず声に出てしまったほど、フォアボードちゃんと☆の匂いはそっくりだった。失礼とは思いながらくんくんと何度嗅いでも、本当に同じ匂い。奥様に話すと、「同じ牧場にいてもそれぞれ匂いが違うのに不思議ですね」とおっしゃていた。来年にはユメママはもういないけれど、今度はお姉さんが牧場さんの期待を背負って、素晴らしい子達を送り出してくれるに違いない。「来年には☆はおばさんね」という奥様に思わず笑い出してしまった。

最後は本当に貴重な体験。既に離乳が終わった当歳馬ちゃんたち8人が過ごす放牧地へ連れて行って下さった。そこには、まあそれは可愛らしい皆さんが。鎌田スタッドさんのお馬さん達は皆「もくし」をしていない。それが一番自然だからだそうだ。とねっこちゃんたちも、みんな自然の姿で過ごしていた。奥様に続いて放牧地に入ると、「あそんで♪」とばかりに周りに集まって来てくれた。こんな風にとねっこちゃんたちに囲まれたことがない私は、あまりに幸せにしばし呆然。しかもお父さん達の名前を聞くと、テイオー・タキオン・バブ・ウィーク・ホワイトマズル...。ため息ばかりである。しばらくするとお互いにかけっこしたり、珍しい訪問者にいたずらしたりとワンパクぶりを発揮しだした。その姿に囲まれて、こんなに貴重な経験をさせてくださったことに心から感謝感謝であった。

気がつけばお邪魔してすでに3時間。帰る前に、先日☆が大好きなお兄さんと走ったときの写真をお見せした。奥様もご主人も、感慨深げに見てくださった。「大事にしてくれて本当にありがとうございます」と奥様が言ってくださったが、それはそのまま私の気持ちである。☆が運んでくれたこんなに素晴らしいご縁。☆が大切な家族を一つプレゼントしてくれた。最後まで諦めずに☆を育ててくださった鎌田スタッドのみなさま。一生懸命愛してくださった奥様やお嬢さんたち。この方達のお陰で、私は大切な娘を授かったのだから。

今度は来年の5月。「馬運車、いつでも出しますよ!」という奥様の嬉しいご提案に心から感謝し、真剣に今度は☆と一緒に来たいな思った。


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