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2006/06/10(土)
蛍
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蛍に感謝。
きっと蛍の光はただの白じゃない。いくつもの冷たい夜と夏の欠片のような色彩が重なって、あんなにも悲しく美しく光るのだろう。
言葉にして、初めて形を成す気持ちもある。あの瞬間に言えてよかった。 ありがとう。どういったらいいかわからないとき、言葉に詰まる感情のリフレイン、じっと眼を見るしかできない、こんな言葉で全てが伝わればいい、ありがとう。
いつだって人生最後の日でいたいんだ。小さな濁った空に浮かぶ星か人工衛星をベランダから数えたっていい。水族館にいったっていい。終わらないしりとりをしよう。へたくそな歌でも恥ずかしがらないよ。大きな声で好きな歌を歌う。そうやって人生最後の日を君と幾重にも重ねて黒い宇宙の終わりまでいく。目の前は完全な闇黒、でも、ふりかえる。無数の蛍のような銀河が広がってるだろう、でも、しってる?あれは全部、小さな光のあつまりなんだ。 あぁ!僕に神がいなくてよかった。僕はこの幸せを神なんかに感謝しない。あの空の色を見てごらんよ。僕はこの日のために生きてきたんだ。いつか大きなくじらがやってきて、僕ら二人を飲み込むんだ。そしたら僕らはくじらになって、何処へだっていける。
嘘はつかない。さよならだ。今までありがとう。もちろん、忘れない。会いに行くよ。
メレンゲが焼きあがった。あぁ…完全に砂糖を入れすぎたな。。今日はしょうがないな。だって人生最後の日だから。
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