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2006/04/22(土)
original of species/U2
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ベートーヴェンのシンフォニーがどこに存在するかを考えてた。 ベートーヴェンのシンフォニーは『ベートーヴェンのシンフォニー』に存在する。トートロジー?いや、でもそうとしか言えない。インターネット上の仮想世界はどこに存在するか?データベース?サーバー上?回線上?いや、仮想世界の本質はそれが表出される末端のモニターやらスピーカーやら、最終的にはそれを感受する人間、にある。情報はただの無機物じゃない。作り手が存在する以上、それは有機的な何かを持つ。シンフォニーはもちろん、スパムメールでさえも。これらのものは輪郭を持たず僕らの間を自由電子のごとく漂う。強いてそれらの居場所を言えば、トートロジーになる。
自分の輪郭を溶かしてしまいたい。自分は『自分』に存在する、と思いたい。ベートーヴェンのシンフォニーのようになりたい。自由電子になりたい。そう思うことは多い。 でも、輪郭はとかすべきではない。自分を物理的な体から切り離すべきじゃない。いくらでも輪郭をぼかすことのできる世界になったけど。僕はしっかり周りの色を確かめ、しっかりと補色で身を包む。 この世界ではたくさんの、ほんとにたくさんの人たちが小さな体引きずってひしめき合ってる。誰もが誰もに関心がある。決して他のとは交わらない輪郭を持ち、それでいて互いに求めて彷徨う。それゆえ、笑ったり、泣いたり、争い、傷つき、傷つけ、求め、求められ、涙を流す。素晴らしいことだと思う。この世界は美しい。本当に美しい。
休日にはココナッツサブレ。読みかけの本は家では開かない。
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