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2005/06/04(土)
話し下手と溜め息
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雨がすごい。世界が沈むかな。もしも地割れが落ちて地球の中心まで穴が空いていたら、飛び込んでみようと思うだけの好奇心はある。命打つだけの価値ある体験だと思う。
雨の音、雨の匂い、雨の質感、雨の色、雨の光、雨の影、雨の温もり、すべてが好き。この気持ちはどうしようもない。生まれ変わるなら雨。願わくは梅雨にあじさいの葉の上に降りたい。雨を愛しく思う気持ちは昔好きでフラれた人の綺麗な笑顔を見た時の気持ちに似てる。
僕は頭の中で常にいろんなことを考えてる。もちろん何の意味もないこと。目をつぶって紙の上に乱暴に鉛筆を走らせて、最後に目を開いて、そこに描かれた無作為のぐしゃぐしゃに最も求められているであろう一本のまっすぐな線を通すようなもの。なんの意味もないけど、僕にとっては意味のあるもの。
たまにはおもしろいことも考えてる。でもそれらの種類のものは言葉にできない。言葉にできないから考えてる。たまには伝えられたらな。少しは退屈しないでもらえるかも知れない。でもだめみたいだ。退屈な人間だな。
しょうがないからピアノを弾く。10個の音を重ねてまた思う。「どうして指は10本なんだろう」納得がいかない。
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