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2005/06/14(火)
星空と沈黙V 哲学者
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次の夜。
僕は『完全な街』にいた。円い城壁に囲まれて道路が綺麗に放射線状に伸びてる。建物は皆貝殻みたいに白くて、太陽はオレンジみたいな光を贈ってる。城壁の外には丘陵が広がっていて、斜面に羊が牛が見えるけど、それらは全く動いてない。城壁の外には人影はない。街は驚くほど静かで、至るところにハンモッグとブランコがぶら下がってる。通りに面した家の壁面には絵画が飾ってあって、どれも風景画で見るものに平穏以外の感覚を与えないものだらけだ。目に入るものには何処にも黒がない。影もない。 どの通りも中心に向かうと、やや下り坂をおりることになる。突き当たるとドーナツ方の大通りがある。その真ん中に、街の真ん中に『哲学者の宮殿』はあった。真っ白で、円柱と三角錐が混合した形をしている。 中には5人の哲学者がいる。彼らは絶対的な知であり、正であり、この街におけるすべての行動を司るものである。
僕はその5人の哲学者にあいに宮殿の中に入っていった。
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