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2007/01/10(水)
食べる事
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『かもめ食堂』を観に行ってきました。
ゆるりと頑張る・・・そんな映画でした。
舞台はフィンランドですが、 おにぎりや生姜焼き、とんかつなどが出てきて まずは腹ごしらえ…そんな感じのある映画です。
この映画を観ていたら母方の祖母を思い出しました。 ワタシが小学生になる前に亡くなったのでさほど記憶も無いのですが、 私の覚えている祖母はいつも着物を着て背筋がしゃんと伸びている、そんな人でした。
玄関の戸を開けると正面に昔懐かしいあの形の金魚鉢が置いてあって、 いつ行っても澄んだ水の中で赤い金魚が泳いでいました。
そしてワタシと弟がTVの前に置いてある小さなテールの前に座ると 決まってゴハンや卵焼き、時にはインスタントラーメン(塩味)が出てきました。 母が「食べてきたばかりだから要らないんだよ」と祖母にも座るように声をかけると 「子供はお腹がすくからね」と答えるのです。 ですから、わたしの中のおばあちゃんはかっぽうぎで立っている姿ばかり。
いつ行ってもその繰り返しでした。 祖母がバタバタと動いている印象は少しも無いのに座ると食べるものが出てくる。 私の思いの中には「おばあちゃんは魔女」そんな気がしていました。
大人になったワタシに母が 「娘はだーれもおばあちゃんに似なかったけど、あんたは似ているのかもね」と言ったことがあります。 ドコをどんな風に感じてそう言ったのかその時は深く聞きもせず、「そぉー?」なんて答えただけでしたが、 子供=ゴハン 祖母のおかげでそんな感じはどこかにあります。 インスタントは塩ラーメンなトコも祖母の影響でしょう! 今のトコロは人に気配を感じてもらえるようにバタバタとアピールしながら動いていますが、 もう少し歳を取ったら「本物の魔女」になれるかとちょっと期待もしています。
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