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2009/02/20(金)
李陵とは
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一週間お仕事めっちゃ忙しかって、やっとこさ乗り切ったと思ったら途端にグダグダしちゃいました。
ちょっと前に何となく買った文庫のうちの一冊に、新潮文庫『山月記・李陵』というのがありまして。 山月記っていうのは、あれですね、高校の国語の教科書に載っている、トラになっちゃうやつです。 作者は中島敦。
で、買った当初は 「懐かしい山月記をまたそのうち、時間がある時に読みましょうかね」 くらいにしか思ってなくて、その後ろにくっついてる「李陵」ってのは私の目には入ってなかったんですが、、、
ある時突然、本棚のこの「李陵」の文字が目に留まった、その瞬間これが何を意味するのか、分かるようになってる自分に気がついて、あっと思ったのです。 私が11月頃から読み始めて、今5巻の途中くらいで頓挫していますが、陳舜臣先生の『小説十八史略』の中に出てきたからです。
李陵ってのは、仁徳天皇陵とかそういう古墳のたぐいではなく、人の名前なのです。軍人さんです。 んなこた当たり前だと突っ込まれるところかもしれませんが、知識の無い人間にとっては、李と陵の漢字2文字では何も意味を成さず、全く眼中に無かったのが、歴史をちょっとでも齧ると、こんな風に急に目に飛び込んでくるようになるのだな
と、私はいたく感動したので、さっそくこの『山月記・李陵』を読み始めました。他に『弟子』と『名人伝』という作品も入れて、合計4編が掲載されています。
『弟子』っていうのは、孔子先生のお弟子さんの子路のお話でした そうです私はモタモタと論語を読んでいるので(今やっと13章)、子路のことは一応知っているのです 私の心の先生である下村湖人が書かれた『論語物語』にも子路はちょくちょく出てくるんですが、湖人先生のほかにも、こんなふうに孔子先生とそのお弟子を題材にしてお話を書かれた人がいたんだなぁ〜と思うと、これまた思いがけずいいものを見つけた気分。
中島敦氏は夭折してしまったのでちょっとしか作品が残ってないそうですが、教科書にも掲載されるくらいの、ひじょ〜にカッコいい古典的な文体には惚れ惚れとします。広辞苑にも載ってないようなむつかしい語句が散りばめられてて、読むの大変ですけど。
本をちょっとずつでも読んでると、やっぱり知識は増えるもんだ と実感♪
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