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2012/06/16(土)
ふと思い出したこと... そしてこれからは、
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ボイストレーニングや音楽講師という仕事をしていると、どうも生徒さんに言った言葉が自分に返ってくる。 不思議だけど 必ず。 悩んでひねり出した言葉ではなく、思わず本能的に出た言葉が、どうもそういう運命をもっているらしい。 「いい意味で居直って」とか、 「雑念を捨ててみようね」とか、 ちょっと考えれば自分もステージに上がってる歌を歌っているのだから、自分にも同じ課題が与えられるのは、当たり前といえば当たり前なんだけど。 そんな中でも笑ってしまったのが、 「壊れるだけ壊しちゃお、大丈夫 がれきの下から大事なもの ちゃんと無傷で戻ってくるから。」(誤解を避けるため強く言っておきたいのですがこれは311よりもずっとずっとずっと前の話です。) なぜこんな言葉が出たのか まったくわからなかったけど、そのひとが舞台での芸術を、糧とする言わゆるブロであったことはたぶん書いておいた方がいいだろう。 誰にでもそんな刺激の強い事言える訳じゃないから。 ただその時は女優として生きる彼女に対してごくごく自然にその言葉が出たのでした。 自分でも不思議なぐらいだった。 きっかけは、レッスン中 彼女が急に涙目で言った、
「先生 私今日壊れてます。」
の一言だった。 “歌う”という行為は、大げさに聞こえるかもしれないけど、その入り方によっては、自己の開放をもたらす。 だから本人にも気づかなかった 潜在意識よりの何かの感情が溢れ出るということはままある。 だから、その時の突然の彼女の涙にもそんなに驚きはしなかったけど、まさか「壊れるだけ壊しちゃおう」が自分から出て自分に戻ってくるとは、 あのとき思わなかった。 だから、
長い間忘れていた。
でも、その後の過去を振り返ると 自分の身にも、これは起こっていました。
音楽を糧に生きる中で、それまで普通にやっていた方が まったく通用しなくなる. . . .そんな事態に幾度か見舞われた。 時に禁じ手だらけのステージを強いられたこともあった。 のーてんきにやってるつもりだったけど、精神的にも技術的にも構築してきたはずのものを思い切ってこわさなきゃいけない時が、幾度かあった
味わっちゃった不都合は、変えようがないからいい経験として、自分に蓄積はしておきますが、正直これから先のことを思うと、音楽の神様に与えられるハードルがあるとすれば、あまり高いハードルは与えないでください と、その代わり 大いに喜びを持って のぞみますからと日々祈っています。
初心に帰って丁寧に積み上げ直さなきけないものが どうやらたくさんあるきがします。 でもきっと 初めての時よりはスムーズにいくでしょう。
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