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2010/07/06(火)
子供の頃
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子供の頃、キーちゃんに沢山遊んでもらった。 今に思えば、 年の離れた兄貴のキーちゃんは、僕の心理を見越して、ちょっとからかってた感もある。 思い通りの反応に、ある種の可愛さを感じてくれてたのだろう。 僕は、キーちゃんが 美味しそうに トマトを食べて見せれば、ついさっきまで大嫌いで食べれなかったトマトを 本気で美味しいと思ってたべれた。
ある日 赤と 黄色のミニカーで 遊んでもらった。 「どっちがいい?」とキーちゃん。 僕は 迷う事なく、 「赤いの…。」 すると、 「本当に?」とキーちゃん、で…すこし考えて 「…赤いの。」 すかさず キーちゃんが、 「本当に ほんとにそれでいいの?」 なんか企みのあるキーちゃんの笑顔に 今度は かなり迷ってから、「………あかいの……」 キーちゃんは 赤いミニカーを 僕に渡すと、黄色いミニカーを リアルにかるく揺らし 「ブルル〜ン!」と、エンジンをかけた。(勿論 口で効果音だしてるだけ…どこにでもあるトミカのミニカー昭和のおもちゃですから、自ら走ったり、エンジン音がでたり、凝った作りにはなってません。) キーちゃんのえらんだ…いや僕の選ばなかった方のミニカーは、エンジンが調子いいみたいだ! 僕もまねして、赤いミニカーに「ブルル〜ン」って エンジンをかける…けど キーちゃんみたいな エンジン音はでない、ちっちゃい子の甲高いエンジン音だ。 「………。」うらやましそうに 黄色いミニカーの走る様子を見ていると、キーちゃんは、わかってるよとばかりに、笑顔をみせて、ミニカーを 黄色いのと取り替えてくれた。 すかさずこんどは、「一緒に走ろう」と、赤いミニカーで 隣町(隣の部屋)へと キーちゃんが先導し始めた。 赤いミニカーは、曲がるとき、テレビのスタントシーンみたいに派手に車体が傾き、タイヤをキキキ〜って言わせながら走り抜ける。 僕の選び直した方のは、真似は してみるものの…あんなにかっこよく走らない。 結局その遊びの中で 何度も ミニカーを取り替えてもらった。 キーちゃんが 操るから カッコイイ事に気づかないで何度も赤のはダメ…あやっぱり黄色いのは 格好悪い…って。 ……続く…。
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