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2008/01/15(火)
切ない時間はさらりと…
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日々、顔をあわす人がいる。 長話さえ しないけど。 しばらく会わなかった。 彼女は病気になったと聞かされていた。
久しぶりに会った彼女は 以前と変わらぬ笑顔だった。 挨拶したら、笑いながら 毛糸の帽子を 一瞬だけ脱いで見せた。 「薬で…。」 といって苦笑いした彼女の頭には 殆ど 髪がなかった。 僕の頭の中が 超高速で回転した。 「あら さっぱりしちゃって。」 努めて ふつうに言った。 前から彼女は 「私は もう余命幾ばくもないから…。」 と さらりと笑いながら会話の中で言う人だった。
重たくならないように、高めの音程と早めのtempoを キープしながら 「ずっと 元気でいてください。」って、前にも言った事のある 気の利かない台詞で別れたけど、多分それ以上でも それ以下でもなく、さらりと 聞いてよかったんだと思った。
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