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2004/07/22(木)
辛い思い
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2004/07/22(木) 06:35
辛い思い
僕のレッスンに於けるスタンスは、
「戦わなくっていいんだよ、音楽のガクは、“楽”
だ〜よ。」
多分今もこれからもその基本的なスタンスは
変らない事でしょう。
仕事上がりに毎週遠いところ欠かさず
レッスンに通ってくる 笑顔の似合う子がいます。
ほんのチョビットですが、無理して笑う時もある。
それは、多かれ少なかれ大人になれば、
みんながやってることで、それをあえてほじくるのは
とても悪趣味なので、気にとめないようにしてました。
でも なんかレッスンが辛くなってきた。
そんな予感はあったけど、打ち消しきれなくなっていた。
そしたらやっぱり彼女自身も辛くって、笑顔の影で
凄く辛い思いをしてました。
気持ちいい綺麗な歌声が、出掛かっては、
何かに邪魔されてる。
彼女は、それと一生懸命戦ってた。
心配かけまいと、無理して笑いながら。
僕の方が先に「辛い なんか辛い」って言っちゃった。
出掛かってるいい声は、それでも確実に頻度を増してる。
その事をもっと自覚して欲しいって思いがつのりました。
レッスンの後半 とうとう彼女は、作り笑いをやめ、
過去の辛い話をしてくれました。
音楽ごと封印し、忘れちゃう方が楽になれたかもしれない。
そう思えるほど、辛い出来事でした。
それは確実に、彼女が出したがってる
そして、もうでかかってるいい声を、
邪魔してる“何か”でした。
謎が解け、僕は随分楽になりました。
痛みと言うものは その原因がわかればそれだけで、
だいぶ楽になるモンですね。
彼女が 勇気を出して、話してくれたこと。
彼女が 過去にした辛い思いを音楽ごとどこかへ
棄ててしまおうとしないでくれた事が嬉しくて、
思わず「偉い！ありがとう！！」って言っちゃった。
彼女は、これからは、もう戦わなくてよくなってきてる。
彼女自身の歌声が、それを邪魔してたものを
癒していけるから。
辛い思いを、わざわざする事は、
なるべくして欲しくない。
でもすでにしてしまった過去の辛い思い
を乗り越える為の、報われる為の辛さなら、
喜んで付き合いたい。
そう思えました。
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