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2005/11/20(日)
秋は早いぞ。
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すっかり秋も深まって、というかもうあと10日で12月、冬になってしまうんですね。秋から冬に変わるときが一番切ない気がする。夏から秋は寂しいって思うけど。切ない理由の一番大きな要因は、「気が付かないうちに」変わってるってことだろう。この国において、秋はとても短い。夏の名残と冬への期待で過ぎていってしまう。気が付いたときにはもう秋はすり抜けている。
さて、実は明後日からドンはしばらく日本を離れます。稽古ほったらかして何やってんだ!とは言わないでください。一週間で帰ってきます。ちゃんと充電してきます。その間みんなはかもめの稽古です。ああ、久し振りのヨーロッパです。懐かしいです。緊張するなあ。稽古も気になるなあ。あっちでもこっちでもやらなきゃならないことばっかりだ。だけど体は一個しかなくて、時間は自由にならない。
明日は出発前の最後の稽古です。どのくらいできるんだろう。昨日は随分細かくやったけど、上手くいってるだろうか。やればやるほど色んな発見があって、毎日そればっかり考えてる。楽しいなあ。苦しいなあ。
季節が気が付かないうちに変わってしまうように、物事はどんどんと進んでゆく。どんなに人が変わらない事を願っても、現実の時間は時計がある限り進んでゆく。肉体は成長し、老いてゆく。なんて短い時間なんだろう、本当に自分が使っている時間は。
例えば、12時間。半日。長いか短いか。 半日、日帰りの旅行。例えばみかん狩りとか。大して長くない。12時間、例えば稽古。長いね、無茶だなあ。でも12時間、バイト。きついけど、休憩含めたら有なのかな。半日、睡眠。あっという間。明日の今頃はもう24時間後、倍の時間。そんなに遠いことじゃない。それなのに、12時間。12時間のフライト。夜行バスと変わらないのに、どうしてこんなに遠く感じるんだろう。空の上で時間の境界を超えて、なぜか逆行する時間。世界と私の時間軸はずれるはずなのに、やはり時間は進んでゆく。たった12時間。往復でも24時間。たった一日。ネットが発達して、携帯で国際電話もできて、郵便も早くなったのに、やはりまだ遠い。たった12時間。
一週間いないだけで、きっと秋はいなくなってしまうんだろう。
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