つれづれなるままに。
日々の戯れ言や小咄(書きかけ含む)、感想等々。
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2006年10月
前の月 次の月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最新の絵日記ダイジェスト
2009/03/23 お・や・こ!!!!!
2009/03/21 うあああああ
2009/03/17 うああ…
2008/10/10 ナルトおめでとぉぉぉぉぉ!!!!!
2008/06/23 泣けた…

直接移動: 20093 月  200810 6 4 1 月  200711 10 8 3 月  200610 8 7 6 5 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 月 

2006/10/11(水) カタコトノコトノハ
【彼岸花】




 紅い、紅い記憶。

(焔?)

 揺らめく光。
 人々のざわめき。

(傷、つけんなってばよ)

 木々が燃える。
 大事な里が燃やされる。

(やめろ…)

 沸き起こる怒り。

(……守らなくちゃ)

 守らなくちゃ
 守らなくちゃ
 守らなくちゃ

 ――オレの、里なんだから!





「こんな所で寝てたらダメだよ」
「え?」
 優しげな声に起こされて、ナルトは目を開ける。
 彼岸花の間でいつの間にか眠っていたらしい。
 傍らにしゃがみ込んでナルトを覗き込んでいる青年がいた。
「この花はあんまり良くないから、良い夢なんか見られないよ」
 彼岸花を指して笑って告げる顔はどこかで見たことのある顔。
「そ…なのか?」
 柔らかく眇められる青い瞳に懐かしさを覚えた。
「そう。だから、ちゃんと起きて、おうちに帰りなさい」
 意識的に起きているはずなのに、頭の中にはうっすらと靄がかかっていた。
 だからなのか、目の前にあるこの青年の顔がはっきりと判別できない。
 金の髪、青い瞳、印象的なその彩は解るのに細かい口元や鼻の形を探ろうとすると難しくなる。
「だからかな…怖い、夢…見たってばよ」
「紅い夢?」
(そう言えばそんな色してた気がしたなぁ)
「うん…何で解るってば?」
「彼岸花の側で寝ているからだよ。でも、もう大丈夫。怖い夢は終わったからね。……思い出さなくていいよ」
 ふわりと風が撫でるように青年の手がナルトの髪を撫でる。
 ナルトは寝ぼけ眼を擦りながらムクリと上半身を起こした。
「ん…ありがと、兄ちゃん」
「……どういたしまして」
 間を置いて返された言葉に首を傾げながら、ナルトはふらりと立ち上がる。
「気を付けて帰るんだよ」
「大丈夫だってばよ!」
 まだ眠気の残るふにゃりとした笑みで返すと、ナルトは一歩を踏み出した。
「…あ」
 どこかで会ったっけ? そう問い質そうとしてナルトが振り向いたその時には、既に青年の姿は無くなっていた。
 よく見れば、彼岸花の回りにあるのはナルトが踏みしめた後だけ。
「…っと、これってばさ…………」
 サーッっとナルトの顔が青くなる。
「ゆゆゆ…幽霊っ!?」
 思い至った答えにナルトは飛び上がった。
 足…は確認できなかった。青年の顔を思い返そうとしてもその輪郭は朧気で不確かだ。
「……でも、怖くなかったってばよ」
 どこか懐かしい気配のする幽霊だった。
「見たことないはずなのになぁ」
 思い出せるのは金の髪と青い瞳。
 自分とよく似た色をしていた。
 見下ろした先には点々と生える彼岸花。
「紅は……炎の色?」
『思い出さなくていいよ』
 青年の声がふと過ぎる。
 耳に心地の良い声だった。
 思い出すと胸がすっと静かになっていく。
 うっすらと頭の片隅に残る――鮮やかな色彩。
 けれど、清流のような青年の声がそれらを薄らげた。
「帰るってばよ」
 ナルトは家路を急いだ。







 彼岸に咲く、朱い朱い朱い華。

『記憶、オレのが染みついてたのかな?』

 先程の青年は傍らに咲く彼岸花を見下ろし呟く。
 紅い、炎のような華。

『今でも耳に残っているよ、あの時のみんなの声』

 ――四代目!
 ――火影様!

『間に合わなかった者もいた。沢山の犠牲も出た』

 ここにいた少年もまたその一人。
 天まで届くような炎が空を紅く染め上げていった、あの日の光景。

『罪の意識として苛まれるなら、こんなものは見ない方が良い』

 君がそんなものを見る必要はない。
 その身に受けた仕打ちだけでも十分。

『小さな、オレの英雄』

 誰が何と言おうと、里を守ったのは自分に最上の喜びを与えてくれた金の光だったことを。

『この身が滅んでも、想いだけになったとしても、オレはちゃんと覚えているよ』



―――――――――――――――――――――――――――――
本当に短いし、一日過ぎてしまいましたが、ナルトお誕生日おめでとうの気持ちをこめて。
ナルトが幸せになってくれることが、四代目の幸せだと思います。
か…語り出すと止まらなくなりそうなので、この辺でっ!!

2006/10/10(火) はっぴーはっぴーはっぴばすでー!!
ナルトお誕生日おめでとうっっっ!!!!!

そして、四代目慰霊の気持ちもこめて。
お父さん、息子はちゃんとお父さんの意志を継いで立派に育ってますよ!!

……早く親子ということを本編で明かしてあげて下さい。


以下、メッセージレスです。反転にてどうぞ。

10/9 0時の方>
いらっしゃいませv 拙宅の四ナル+カカシを理想と言って頂けて本当に光栄です!
こんな風だったら良いなぁ…と幸せな気分になりながら書いたものばかりですので、それが伝わったのならば嬉しい限りですv
告白もありがとうございましたvvv


10/9 17時の方>
はじめまして、いらっしゃいませ! aidma様からお越し下さったんですねv ありがとうございますvv
愛息にデレデレな四代目に温かいお言葉ありがとうございます!!(うちの四代目はアホな程ナルト馬鹿なので、カッコイイ四代目はどこにもいない気がします…)
そして、仄かに織り込んだサスナル風味にも頬を緩ませて頂き、嬉しい次第ですv サスナル大好きですv
「万聖節前夜」に勿体ない程のご感想を頂いて、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。想いはすべてあの中に書き込んだので、ここで言うまでもありませんが、少しでも四代目がナルトへ想いを伝えることが出来たのならこれ以上ない幸いだと思います。
四代目とナルトへの想いは変わりませんので、時間が出来ましたらまた展示をさせて頂きたいと思います(^^)
あああ、告白もありがとうございましたっ!!


実は、ここには置いていない話がひとつありまして、四ナル検索の展示室にある松子さんのイラストにこっそりひっそり(なので、多分気付かれている方は少ないのではないかと…)と拙文を付けさせて頂いてます。
何を隠そう、一番始めに書いた四ナル作品です。
気が向かれた方は宜しかったら目にしてやって下さい(^^)
イラストクリックで見られますので。

2006/10/01(日) 早10月
お久しぶりです。9月はとうとう一回もここに何も書き込めませんでした。苦。

もう10月ですね。
10月と言えば、親子の月!ナルト生誕祭!四代目慰霊祭っ!!

……なのですが、10月はとんでもなく忙しくて…今年は本気で何も出来ない気がします……うわーんっ!!
いつも心の中では四代目を想って生きております。つか、ナルトのことを想う四代目を想って生きております。
秋は寂しいですが親子の季節だね、なんてことも思っていたり。
せめて他の方々の親子祭りだけは拝見したい…っ!!!


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.