|
2006/09/13(水)
眠りの神さま 第3話
|
|
|
眠りの神さまがお仕事をしていると、たまに悪夢くんがやって来ます。 眠りの神さまと悪夢くんはお友達です。 神さまは悪夢くんのことが大好きなので、つい仕事を忘れて、二人でどこかへ遊びに行ってしまいます。 だから、人間は悪夢から必ず目覚めるのです。
眠りの神さまは、眠たそうにしている人間も大好きです。 ねむねむの呪文を唱え終わると、ついその人間と一緒に寝てしまいます。 神さまは食事も忘れて眠り続けます。 人間のご飯を食べていないので、体はどんどん軽くなり、どんどんうえに浮かんでいきます。 ねむねむの呪文をかけた人間も一緒です。 そうして、眠りの神さまの故郷である、天の国まで昇るのです。
あなたの大切の誰かも、眠りの神さまが優しく運んでくれました。 だから人間は眠るように逝くとき、必ず幸福なのです。
おしまい。
|
|
|
|