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2005/08/29(月)
いきなり現れた緑の使者(?)
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今日、職場の事務所の白い壁をふと見ると、鮮やかな黄緑色の、 さやえんどう状のものが張り付いていた。 ん? とよく見ると、どうも青虫のようだった。 そして、黒くて小さな角のようなものが2本にょきっと生えた、 頭らしき部分をしきりと左右に振っている。 一瞬、カマキリかとも思ったが、近づいてみるとやっぱり青虫だった。
なんでいきなりそこにいるんだ。いつからなんだろう。 花瓶の花か茎に小さなのがついていて、成長してから壁へ這って行ったのだろうか。 頭の小さな角はともかく、お尻の先の、二つの針みたいな、ハサミみたいなのは何だ。
まるで子供の頃読んだ、日野日出志の『毒虫小僧』という漫画の最初の方に出てきた、 主人公の吐瀉物の中にいた寄生虫みたいじゃないか。 (正しくは主人公が、「新種の寄生虫かなあ?」と言っただけで、正体は不明。) あれに刺されると、そこから腐って毒が体中に回って、 しまいには自分が毒虫になってしまうんだぞ。 家族にも見捨てられ、かわいがっていた動物たちにもぎゃんぎゃん吼えられ、 最後は下水道に流れていって、海まで流れて行ってしまうんだぞ。(かわいそうだったなあ。)
同じ職場のfさんは、蟻は大嫌いだけど、青虫はそれほどでもないようで、
「どっか外へ持って行っちゃったほうがえいでねえ。」
と言っている。そして細い竹の棒を持ってきて、
「はい、ここへ乗り。」
とか言って青虫の頭の先へ竹をくっ付けている。
青虫は、ちょっと頭をもたげて竹の先にちょんと乗せているけど、 なかなか体全部を乗せようとはしない。気の長いことしてるなあ…。
仕方がないのであ〜ぴょんが腰を上げ、大きめの紙を持って行って、 それを青虫の体の下に差し込んだ。青虫の体はすぐに紙の上に乗ったけど、 這っていたのは私の身長より高い位置だったので、紙を水平に保つのが難しく、 青虫は重みでポロッと床に落ちてしまった。
「わわわっ」
一瞬体を引いてしまった。なんの虫かわかんないから触れるとやばいかも。 特に、お尻の針で刺されたら、ど、ど、どくが回って毒虫小僧に…、 いやいやあれは漫画の話だ。
気を取り直して、絨毯状の床の上で死んだ振りをしている青虫の体の下に、 再度紙を差し込んで、なんとか紙の上に乗せて外の花壇へと運んだ。 花壇と言っても今は花も枯れ、食べられそうな緑もなかったのだけど。 そこまで面倒見きれないので、種が飛んできて勝手に生えているコオニユリの、 ぺらぺらした葉っぱの上に落としたが、やっぱり重みで地面の枯れ草の上に落ちてしまった。 ま、あとは自力でなんとかしてくれ。恩返しはしに来なくていいから。 でも、ちいさな角の生えた顔は、けっこう愛嬌があった。なんの幼虫かな。fさんなんか、
「顔は、うさぎちゃんみたい」
なんてことを言っていた。そそ、そりはちょっと言い過ぎじゃあ? ちょっといたずら心で、写メ撮って芋虫大嫌いの友人に送信、、 なんてことも考えたけど、 いたずらでは済まなくなりそうなのでやめた。
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