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2005/01/14(金)
日常の何気ないしぐさ
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いろんなことを長く話したことはないけど、 顔をあわせると片手を上げて、お互いちょっとひょうげた笑みを浮かべながら すれ違う、、ただそれだけの、 薄いと言えばほんとに薄い付き合いだった知人が逝っちゃったという知らせを突然聞いて、 あ〜ぴょんは思わず椅子から腰を浮かせた。
表面的にはひょうげていても、内側では沸々としたものを抱えている…。 一人で歩いていく後姿を見て、いつもそんな気がしてならなかったけれど、 あ〜ぴょんにとってその人も、その人にとってあ〜ぴょんも、 片手を上げて、ばいばいの挨拶を交わし、 「まあ、いろいろあるけどお互いがんばらんといかんね」 みたいなことを一瞬だけ表してまた内側の自分に戻っていく、
たぶんそれ以上にもそれ以下にもなる必要を感じてはいなかった。 あ〜ぴょんが過去に抱えた傷のことを、その人がどれだけ知っていたかは知らないから、 「お互い」というのは言いすぎなのかもしれないけれど、 「この人は心の中に重たいものを抱えている」 というのが見える後姿をしている人…。 他人に無関心なあ〜ぴょんの心にそんな風にひっかかる人やったから、 あの片手を上げるあいさつの意味を、今日は考えてしまった。 でも結局はその人も、あ〜ぴょんも、心を決めるのは自分。 簡単にどちらにも転ぶ危うさは常に付きまとっているのかもしれない。 たとえ今どれほど「大丈夫だ」と思っていても。
今日は片手を上げずに言いたい。「私は、生きるよっ」 もしかしたら途中でコケて、そのまま絶え果てるかもしれないけど、 そのときまで、足に力を込めてそこにいる。
あんたも、生きたんやろ?そうして、力尽きた、 なんとなくそうも思えてきたから、やっぱり片手を上げてしまいたくもなってきたよ。
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